2005 Fiscal Year Annual Research Report
伝統工芸を地域資源とした全国地方都市のまちづくりに関する研究
Project/Area Number |
16560536
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Research Institution | UNIVERSITY OF FUKUI |
Principal Investigator |
野嶋 慎二 福井大学, 工学研究科, 教授 (70303360)
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Keywords | 伝統工芸 / 地方都市 / 地場産業 / 中心市街地 / まちづくり / 生活文化 |
Research Abstract |
伝統工芸産地は、経済不況下の中で産地全体の活力が低下しているが、伝統工芸を地域資源とした都市を再生するには、来街者との交流を促進するなど地域文化やコミュニティの再生を行い地域としての総合力を高めていくまちづくりを進めていくことが重要である。そこで本研究は、全国の伝統工芸産地を対象として、伝統工芸の生産・流通システムとまちづくりの実態について、特に先進事例を分析することにより、今後の伝統工芸産地再生方策の知見を得ることを目的としている。その中で平成17年度は下記の研究を行った。 1.全国の伝統工芸産地163の自治体(回答は115産地)にアンケートを行い、伝統工芸産地の分布、事業所・従業員数・生産額の推移、生産・販売体制の推移、産業振興・地域振興の取組についての実態を調査した。 その結果、(1)事業所・従業員数・生産額ともに大半の産地が減少していること(2)生産体制は分業から一貫生産へ、販売体制は問屋制から直売制にシフトしていること(3)ものづくりだけでなく、まちづくりやくらしづくりなど多様な取組を行ない、産地としての総合力をつけようとしている実態が明らかになった。 2.上記の調査で、芸術家の役割について分析した結果、一貫生産・直売制へのシフトと芸術家の増加傾向が関係があることが明らかになった。また、まちづくり・くらしづくりの取組においては芸術家は大きな役割を担っていることが判明した。 3.まちづくり・くらしづくりの取組が多い信楽焼、赤津焼、桐生織、結城紬の産地にヒアリングを行い、取組の詳細を調査した。
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Research Products
(1 results)