2005 Fiscal Year Annual Research Report
市町村合併を契機とした地域施設整備の実態とその適正評価モデルの開発に関する研究
Project/Area Number |
16560540
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
横田 隆司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20182694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏原 士郎 武庫川女子大学, 生活環境学科, 教授 (70029164)
吉村 英祐 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50167011)
飯田 匡 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (40335378)
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Keywords | 合併 / 地方自治 / 財政 / 庁舎 / 用途転用 |
Research Abstract |
本研究は,過去の市町村合併が公共施設整備に与えた影響を明らかにすることで,今後合併を進める自治体における適正な施設整備のための基礎的資料を示すことを目的としている。 平成17年度は,主として過去の市町村合併の事例として兵庫県篠山市を対象とし,市域全体の公共施設整備の経年変化および庁舎建築の変遷を調査した。その結果は,以下の通りである。 1)平成11年に合併した篠山市の合併についての基礎的な資料を,図書館あるいは市職員から収集し,合併の背景などを整理した。 2)実際の施設整備については,比較的最近の合併事例であることや合併前の旧4町で広域的な協同事業も多かったこともあり,合併によるメリット・デメリットは明確でない。例えば,ゴミ処理施設は合併の特例債により建設されているが,敷地選定は合併前の事前調整で決まっていた。 3)庁舎の整備が合併において極めて重要な課題であるが,篠山市においては旧篠山町役場をそのまま利用するとともに,第二庁舎を建設している。ただし,職員の数を減らす方向にあることは,合併のデメリットである。 なお,施設整備に関する研究として,以下の2つの調査を併せて実施した。 4)施設整備への住民参加に関わる調査として,設計者の意識に着目し,現業の設計者へのアンケート・ヒヤリング調査を実施し,住民参加のメリット・デメリット・課題などの抽出ならびに,設計者やファシリテータの役割・資質への期待などの意識を明らかにした。 5)施設整備の企画に関わる調査として,企画段階の失敗事例に着目し,新聞・雑誌記事からの事例収集とヒヤリング調査を実施し,失敗事例を分類するとともに,3事例についての詳細な分析により企画段階から運営段階における失敗要因を特定するとともに,最終的にモデルによる構造化を試みた。
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Research Products
(3 results)