2005 Fiscal Year Annual Research Report
高度成長期のミニ開発建売住宅地における住居と近隣空間の現状と近隣関係に関する研究
Project/Area Number |
16560550
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
曽根 陽子 日本大学, 生産工学部, 教授 (90171389)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 靖子 日本大学, 生産工学部, 助手 (50386083)
|
Keywords | 1960年代 / ミニ開発 / 建売住宅地 / 近隣コミュニケーション / 飲み屋 / 住宅更改 / コミュニテイ |
Research Abstract |
1)開発時から現在に至るまでの住宅の更新状況とその傾向については、住宅地図、航空写真、(確認申請の)住宅概要書から、現在も更新が進行していること、その内容には空き地、空家の存在が関わっていることを明らかにした。 2)平成17年7月に地域全居住者(1660戸)に対するアンケート調査を町会の協力を得て実施し、704戸のデータを得た。このうち研究対象地区に関するものは804戸で、335戸のデータを得た。調査内容は家族構成や入居時期、増改築の有無などの住宅に関する一般事項の他、店舗・飲食店の利用状況、地区内の付き合いの内容と程度、施設利用の状況等である。 3)1)と2)のアンケート結果のうち、家族構成、居住履歴、増改築部分等に関する部分をまとめ、この地区の住宅更新の傾向を明らかにし、日本建築学会技術報告集に投稿した。 4)地区内の飲み屋6店舗の協力を得て、来店客に対するアンケート調査を実施した。内容は来店目的、頻度、居住地等7項目。76人のデータを得た。 5)地区内の飲み屋21店に筆者ら2人が客として訪問し、店主・客と交流しながらヒヤリングを行う参加型ヒヤリング調査を行った。内容は客の傾向、客の属性、来店目的等。延べ42回調査し、126人の客のデータを得た。 6)3)の調査のうち付き合いに関する項目と4)5)の内容をまとめて日本建築学会計画系論文報告集に投稿した。当該1960年代のミニ開発建売住宅地においては、大小種々のタイプの近隣コミュニケーションが成立している。その中の最も特徴的なものの一つは飲み屋における近隣コミュニケーションで、50代60代の男女(3:1)が中心で、店主や客同士の付き合いが目的になっている。
|