2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の住宅改修における改修・サポートシステム構築に関する研究
Project/Area Number |
16560561
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
北岡 敏郎 有明工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (70132660)
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Keywords | 高齢者 / 住宅改修 / 介護保険 / 改修システム / アドバイザーチーム / サポートシステム / ケアマネジャー / 施工業者 |
Research Abstract |
最終年度は、平成16・17年度の調査データを分析し、改修システムレベルの実態を踏まえ、改修システム構築の案を提示した。また、改修とサポートの、二つのシステム相互の位置づけを行い、両方のシステムの必要性と相互依存性を明らかにした。さらに、サポートの貧困な現状を踏まえ、サポートシステムを支える母体組織を形成することが望ましいことから、先進事例を分析し、この母体組織形成方式を抽出し、それぞれの方式の特徴を明らかにした。具体的には、 1.改修システムはアドバイザーがチームを組み、改修の相談・診断・確認・指導を行うが、現地に行かないレベル1、改修後に行くレベル2、改修前に行くレベル3、改修前後とも行くレベル4がある。レベル2はほとんどなく、改修件数が比較的少ない10万人未満都市では、行政職員のアドバイザー兼務が多くなるためレベル3どまりが多く、10万人以上都市では、改修件数が多いにも関わらず、民間の建築士等がアドバイザーになりレベル4に達しているところも少なくないことが明らかになった。 2.改修システムがない自治体はどのレベルであれ先ず改修システムを構築すること、10万人未満都市では行政職員のアドバイザー兼務が考えられること、住宅改造助成事業に改修システムがある自治体はそのシステムを適用すること、改修システムがある自治体はレベル4を目指すことが考えられる。 3.介護保険による住宅改修で半数以上の自治体で問題が出ており、それらは制度に関わる問題もあるが、多くの自治体で直接改修に携わるケアマネジャーや施工業者に関する問題が主であり、改修システムとは別にサポートシステムの必要性が明らかになった。 4.サポートシステムを支える母体組織の形成方式は4つがあり、各自治体の状況で異なる解になろうが、一般解としては<新規NPO方式>が考えられることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)