2004 Fiscal Year Annual Research Report
回復期リハビリテーション医療に適した患者の環境整備に関する研究
Project/Area Number |
16560562
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
筧 淳夫 国立保健医療科学院, 施設科学部, 部長 (30370951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 淳 東京都立大学, 大学院・工学研究科・建築学専攻, 教授 (70117696)
齊藤 芳徳 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教授 (40330641)
井上 由起子 国立保健医療科学院, 施設科学部・主任研究官 (40370952)
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Keywords | 病院 / 病棟 / リハビリテーション / 実態調査 / 生活環境 |
Research Abstract |
本研究は脳卒中患者を主たる対象として入院中に病棟においてリハビリテーションを実施する際に必要となる建築環境・福祉用具から始まり、自宅へ戻った患者が在宅生活を継続させるために必要なハウスアダプテーションの関連を明らかにすることを目的としている。 平成16年度においては、1)全国の回復期リハビリテーション病棟の実態を明らかにする研究と2)患者の生活からみた回復期リハビリテーション病院の病棟計画に関する研究を実施した。 1)の研究は回復期リハビリテーション病棟連絡協議会と共同で調査を実施し、2004年9月1日現在の234病院、296病棟、13,701床のデータと入院患者11,600名、退院患者8,113名分のデータを収集して分析を行った。この調査分析において、回復期リハビリテーション病棟の経営主体、併設機能、スタッフ数、勤務体制、チームアプローチの体制、施設概要(病室規模、浴室、トイレ、食堂、談話室、車椅子、ベッド)、入院患者の概要(年齢、性別、原因疾患、前入院機関)、退院患者の概要(年齢、性別、原因疾患、入院期間、退棟先、診療点数、入院前後のバーセル指数の変化)などを明らかにすることができた。 2)の研究では事例的に回復期リハビリテーション病棟を取り上げて、5つの病棟でのヒアリング調査、1病棟でのマップ調査、8人の患者を対象とした継続的タイムスタディ調査を行った。この研究において入院患者の生活を4タイプに分類し、タイプ毎の典型的な事例を示すことができた。更に2人の患者について病床の回復に伴う生活実態の変化を詳細に示し、個々の患者の回復の仕方は様々であり、従って回復の過程に必要な場のしつらえも多様に求められることを明らかとした。
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