2006 Fiscal Year Annual Research Report
複合膜による耐食性炭素繊維-アルミ合金積層複合材料の開発研究
Project/Area Number |
16560600
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Research Institution | KYUSHU UNIVERCITY |
Principal Investigator |
汪 文学 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40240569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高雄 善裕 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30108766)
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Keywords | 炭素繊維強化複合材料 / CFRP / アルミ合金積層複合材料 / ガルバニック腐食防止 / アルミの表面処理方法 / ゾルゲル法 |
Research Abstract |
平成16年度において、硫酸陽極酸化とゾルゲル法によるコーティングの研究を進め、特にゾルゲル溶液の各成分による腐食防止への影響について繰り返して研究した。その結果、本研究で考案した硫酸陽極酸化とゾルゲル法による複合膜の作製が成功し、複合膜がガルパニック腐食に対して十分な防止効果を有することを確認した。しかし、複合膜の厚さはまた大きいことと接着強さにばらつきがあり、CFRPと積層した後に剥離が発生する場合があった。平成17年度において、その2点を重点的に研究し、次のような成果をあげられた。ゾルゲル溶液の繰り返し試験により、生成した膜の耐食性を保ちしながら、生成した複合膜を15マイクロ以内に制御することが出来た。また、膜の硬化方法に工夫して接着性を向上し、CFRPと積層した後の剥離の発生を抑制することに成功した。さらに、ハイブリッド積層板の引張り試験と層間強度を測定する試験を行い、十分な接着強度を有することを確認した。平成17年度までの研究成果を基に「クロムフリーアルミ合金表面耐食処理方法及ぴ耐ガルパニック腐食CFRP/アルミ合金積層板の製造法」と言う題名の特許出願をした。平成18年度において、引張り、せん断及び疲労試験を行い、複合膜が、アルミ合金とCFRPで作製した積層板の力学特性、特に亀裂進展への抑制効果、疲労強度に与える影響を明らかにした。アルミ合金とCFRPで作製した積層板はアルミより高い強度を示した。また、成形時の熱残留応力が引張り特性及び疲労強度に大きな影響を与えていることを明らかにした。それからは熱残留応力を緩和する研究を行う計画である。実用的なCFRP/アルミ合金積層板の開発を成功するためには、耐食性と熱残留応力の緩和は必須の条件であり、これからは熱残留応力を緩和する研究を進めて生きたい。 なお、本研究期間で得られた成果はと特許の出願、雑誌及び国際学会での発表を持って公開した。
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Research Products
(7 results)