2004 Fiscal Year Annual Research Report
FePtハイブリッド高密度記録媒体と光アシスト記録の研究
Project/Area Number |
16560602
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中川 活二 日本大学, 理工学部, 教授 (20221442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 彰義 日本大学, 理工学部, 教授 (60059962)
塚本 新 日本大学, 理工学部, 助手 (30318365)
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Keywords | 超常磁性問題 / 光アシスト記録 / 光・磁気ハイブリッド記録 / 複合膜 / 急速昇温結晶化法 / L1_0 FePt微粒子膜 / TbFeCo / 磁壁抗磁力 |
Research Abstract |
記録ビットサイズ減少による記録密度を増大を図ると、記録保持エネルギーの減少により、熱力学的に不安定となり記録状態の保持が不可能となる"超常磁性問題"が克服すべき重要な課題として存在する。本研究では、高記録安定性媒体の検討と光アシスト記録を組み合わせることで、1 Tbit/inch^2を実現する基礎を確立することを目的とする。本年度の研究成果は以下の通りである。 光アシスト磁気記録装置構築 現有の光磁気記録再生システムへ磁気記録用記録ヘッドを組み合わせた光・磁気ハイブリッド記録再生装置を構築、TbFeCo薄膜への記録再生基礎特性の計測に成功した。また、磁気ヘッドの媒体上浮上高さ数十nmとし記録時に従来の光磁気記録に比べ大きな磁界を実現するために必要となる潤滑剤を媒体表面へ数nmオーダーで塗布することに成功した。 光アシスト磁気記録媒体試作 光アシスト磁気記録装置用初期評価媒体として、光磁気記録用アモルファス磁性膜を用いた媒体および、1 Tbit/inch^2微小磁区形成を可能とするハイブリッド膜へ持いる磁気異方性の大きな磁性材料として、FePt微小結晶粒膜の作成、光磁気記録用アモルファス磁性膜との複合膜を試作し、その記録特性評価を行った。 急速昇温結晶化法を用い、非晶質下地上に直接垂直磁化を有するL1_0のFePt薄膜形成、Fe、Pt積層厚および加熱温度制御により微粒子化(粒径〜10nm)に成功した。上記垂直磁化FePt膜上にTbFeCoを積層し、磁化過程およびその温度特性の検討から、層間に交換結合が働く事を明らかにし、その結合力は、FePt膜表面のArイオンエッチング時間により制御できることを明らかにした。上記プロセスにより、TbFeCo単層膜に比べ、磁壁抗磁力の増大に成功した。 光アシスト媒体内熱伝導解析 具体的レーザー照射条件・媒体構成を考慮した媒体内3次元熱伝導シミュレーションを行い、金属層および誘電体層の層構成およびその膜厚による冷却特性制御の指針を得た。
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Research Products
(4 results)