2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560611
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小橋 眞 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90225483)
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Keywords | 自己発熱反応 / 燃焼合成 / 自己伝播反応 / ポーラス材料 / セル構造 / プリカーサ法 |
Research Abstract |
本研究課題では自己発熱によるアルミニウムの発泡技術を開発することを目的として,次に示す発熱反応: Ti+B4C→TiB2+TiC を利用してアルミニウムと水素化チタン(TiH2)からなるプリカーサを発泡させた。この一連の研究の中でH16年度は次の事項を明らかにした。 1.自己発熱発泡条件の解明 自己発熱発泡を可能とする混合粉末組成(アルミニウムとTiH2との混合比,発熱助剤の添加量)やプリカーサ成形条件を明らかにした.ここでは,発泡時の発熱量および,温度履歴を測定することにより,安定しが発泡挙動を示す粉末混合組成を明らかにした。 2.自己発熱による発泡挙動の観察 Tiの一部をTiH2に置換することにより反応時にガスが放出される.TiのTiH2への置換量と気孔率,気孔サイズなどの発泡挙動との関連を調査した. 3.ポーラスAlの気孔率 本手法により製造したポーラスAIの気孔率を調査した. 4.ポーラス構造観察および画像解析 ポーラスアルミニウムは通常,独立気泡からなるクローズドセル構造を有している。そして,ポーラスアルミニウムの気孔性状は全体としてのバルク特性に大きな影響を及ぼす.そこで,自己発熱発泡により製造したポーラスアルミニウムの断面観察および画像解析により気孔形状の定量的評価を行った. 5.プリカーサ加熱時の温度履歴測定 示差走査熱量計を用い,様々な混合組成で作製したAl,Ti,C,TiH2混合粉末プリカーサの吸熱発熱ピークを調査した.このデータをもとに各プリカーサの発熱量を明らかにし,さらにポーラスAlの気孔形状との相関を調査した.この測定を通じて発熱量制御による気孔形状制御の可能性を検討した.
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