2005 Fiscal Year Annual Research Report
電気伝導性酸化物微粒子を高分散担持した電解質・燃料極界面のメタン完全酸化活性
Project/Area Number |
16560628
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 一則 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20143828)
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Keywords | メタン / 固体酸化物燃料電池 / 金属酸化物 / 燃料極 / アノード酸化反応 / 分極抵抗 / サーメット |
Research Abstract |
天然ガス等の主成分であるメタンを直接に使用可能な固体酸化物燃料電池(SOFC)の開発を目的として、メタンのアノード酸化反応に対して高い酸化活性をもたらす燃料極物質の探索研究を行なった。遷移金属イオンを含む複合酸化物のなかでも金属的な電気伝導性を有する層状遷移金属酸化物に着目した。特に、3d金属と4d金属の組み合わせからなるPdCoO_2、PtCoO_2などの金属酸化物粒子は、メタンに対して高い酸化活性を示し、メタン直接使用の燃料電池として優れた発電特性を示した。平成15年度は、これらの金属酸化物粒子に対する微細化合成法の確立、および燃料極基質の改質による低反応抵抗化に関して、それぞれ研究を進めた。この成果に基づいて、平成17年度は金属酸化物粒子を分散固定するために有効な燃料極基質について検討を行った。燃料極基質である金属粒子と電解質粒子の多孔質焼結体(サーメット)における低反応抵抗化を目的として、ニッケル粒子を用いる従来のサーメットの代わりにコバルトとニッケルの固溶合金粒子を用いる新しいサーメット燃料極の特性評価を行った。このコバルト・ニッケル合金粒子を用いた燃料極は、イットリア安定化ジルコニア(8mol%Y_2O_3-ZrO_2)電解質およびサマリア添加セリア(Ce_<0.8>Sm_<0.2>O_<1.9>)電解質の両者に対して、高いメタン酸化活性とアノード反応抵抗の低下による燃料電池性能の向上をもたらした。この効果は、コバルトとニッケルの合金化にともなう粒界抵抗の低減、およびメタン分解と一酸化炭素の強吸着による電極反応阻害の抑制によって得られることを示した。この燃料極基質はPdCoO_2粒子あるいはPtCoO_2粒子に対するメタンのアノード酸化反応活性化効果をもたらし、メタン直接利用の固体酸化物燃料電池開発に不可欠であることを示した。
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Research Products
(6 results)