2004 Fiscal Year Annual Research Report
半凝固高速ロールキャスティングによる極薄マグネシウム合金板の直接製造とその成形性
Project/Area Number |
16560641
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
羽賀 俊雄 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (00212134)
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Keywords | マグネシウム合金 / ロールキャスティング / 薄板 / ストリップキャスティング / 双ロールキャスター / 直接鋳造 |
Research Abstract |
マグネシウム合金板のプレス成形品はその軽量性から今後重要の急激な拡大が予測される.しかしながら,マグネシウム合金板は,厚さ120mm以上のスラブから大量のエネルギーを消費する熱間圧延を繰り返すことにより作製される.その結果,マグネシウム合金板は,有用であるにもかかわらず大変なコスト高となってしまう.そこで本研究では,高速双ロールキャスターを用いて厚さが3mm以下の薄板を作製することを検討した.マグネシウム合金に適した高速双ロールキャスターを開発した.縦型の高速双ロールキャスターに鋳造ノズルや傾斜冷却板を装着し,高ロール周速における薄板の作製法を検討し,良好な薄板の鋳造条件を明らかにした.90m/min〜150m/minの高速で厚さ3mm以下のマグネシウム合金板のロールキャスティングに成功した.AZ31,AM60,AZ91合金など展伸用マグネシウム合金から鋳造用マグネシウム合金まで,幅広いマグネシウム合金について調査を行った.熱間圧延の工程を大幅に省略することが可能であり,エネルギーが大幅に節約できた.また,低温鋳造および半凝固鋳造により薄板を作製するので結晶粒の微細化や初晶の球状化を達成できた.厚さが3mm以下のマグネシウム合金の薄板をロールキャスターを用いて半凝固鋳造や低温鋳造により作製した例は国内外を問わず無く,有用な結果を得られたと確信する.また,温間で深絞り試験を行い,ロールキャスト板に適した成形条件についても調査を実行中である.AZ31より剛性が強いAM60においても温間で深絞りが可能であることを明らかにした.
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