2005 Fiscal Year Annual Research Report
塑性を利用した微細表面形状加工による情報伝達機能生成
Project/Area Number |
16560643
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
池 浩 独立行政法人理化学研究所, 大森素形材工学研究室, 先任研究員 (30087431)
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Keywords | 微細表面形状 / 2次元バーコード / ダイレクトマーキング / 光学的読み取り / 塑性変形 / 微細加工 / Data Matrix |
Research Abstract |
金属材料の表面に微細な塑性加工を与え,情報伝達機能を生成するシステムについて引き続き検討した.前年度は金型によりシンボルを同時に塑性加工する方法を中心に検討していたが,微細化を優先し任意のテキスト情報を加工するため,1本ピンによる逐次打刻方式に方法を変更した. まずパソコンのソフトウエアで任意テキストを変換した2次元バーコードシンボルを生成した.このシンボル画像の1セルを1点に対応して微細穴を打刻することとし,市販の打刻機にシンボル画像をインポートして打刻パターンを生成した.次に1本の円錐ピンでの逐次打刻による微細穴成形により,シンボルに対応した微細穴の列(全体形状は正方形に配置)を鏡面仕上げしたステンレス鋼板試験片上に生成した.斜方照明のリングライト光源とズームマクロレンズ,CCDカメラ,ダイレクトマーキング対応デコードソフトウエア等を組み合わせた計測システムを組み立て,微細穴を生成した試験片を観察したところ読み取りが可能であった. 本法によれば0.12mmピッチで210DPI程度の微細穴が毎秒65ドット程度のスループットで打刻可能なこと,Data MatrixおよびQR Codeという普及度の高いシンボルに対して適用可能なこと,ピッチに対する穴径の比は広範囲に変えても読み取り可能なこと,計測系の光学的拡大率も1ピッチが2.5画素程度以上10画素程度までに拡大できれば良いこと,読み取り可能な照明の強さの範囲も広いこと,等が確認できた.また2次元バーコードの特徴として大容量の情報(数百文字)についても加工と高速な読み取り(0.5秒程度)が可能であることが実証できた.
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Research Products
(4 results)