2004 Fiscal Year Annual Research Report
反応サイト分離型光触媒反応器の開発/硫黄を電子源とする太陽光による水還元水素生産
Project/Area Number |
16560668
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鈴木 栄二 信州大学, 繊維学部, 教授 (50226495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 久尚 信州大学, 繊維学部, 助手 (60242674)
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Keywords | 光触媒 / 反応速度 / 量子収率 / 太陽光 / 水素生産 |
Research Abstract |
1.反応サイト分離型薄膜光触媒の作製と性能評価 実施内容: 金属チタン薄板の表側にナノポーラス酸化チタン薄膜、裏側に白金をコーティングした光触媒薄膜(反応サイト分離型薄膜光触媒)を作製した。表側は酸化反応サイト、裏側は還元反応サイトである。酸側を蟻酸水溶液、還元側を酸性水で満たし、光照射下での反応性能を従来型薄膜光触媒との比較で評価した。 結果: 外部量子収率20%で水素が還元側で生成した。比較実験(従来型の酸化チタン薄膜光触媒、すなわち表側は酸化チタン、裏側は不活性材料)では外部量子収率3。7%であり、反応サイト分離型の優位性が証明された。 2.光触媒反応の反応工学的研究 実施内容: 硫化水素からのCdS/ZnS光触媒による水素生成について、反応温度、反応物濃度、攪拌有無、触媒量、照射強度等の反応工学的パラメーターの反応速度への影響を調べた。 結果: 1)活性化エネルギーデータ38kJ/mol、 2)反応速度は硫化物イオン濃度に関する1次反応速度式、 3)攪拌律速ではない。 4)太陽光照射強度付近で照射強度と弱い正相関 5)上記結果は総合的に光触媒反応が反応物の吸着速度律速であることを示唆した。 6)太陽光利用の実用化では太陽熱による反応液加熱が反応速度を大幅に高めることが判明した。 7)外部量子収率18%で水素が生成し、太陽電池と同等以上の太陽光効率が得られた。
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Research Products
(1 results)