2005 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性高分子ゲルを反応場とする酸化亜鉛ナノ粒子の合成と蛍光特性の評価
Project/Area Number |
16560670
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
迫原 修治 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80108232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯澤 孝司 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60130902)
後藤 健彦 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10274127)
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Keywords | 酸化亜鉛 / ナノ粒子 / 蛍光 / 量子サイズ効果 / 両親媒性ゲル / N,N-ジメチルアクリルアミド / 加水分解触媒 |
Research Abstract |
蛍光半導体として注目されている酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子の合成法には様々な方法が提案されているが、いずれの方法においてもナノ粒子は容易に成長・凝集し、ナノ粒子としての特性が失われる。本研究は、三次元網目構造のゲルネットワークを反応場とするZnOナノ粒子の新しい合成法を検討することである。昨年度は、両親媒性のN,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)ゲル中で合成すると生成したZnOナノ粒子の安定性が著しく向上すること、ゲルの合成組成(架橋剤濃度)によってZnOナノ粒子の粒子径が制御できることを明らかにした。今年度は、ゲルネットワーク自身が加水分解触媒機能を持つゲル中でのZnOナノ粒子の合成について検討した。まず、触媒機能を持つモノマーとして、第三アミンを持つN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)に着目してその触媒作用を検討した。酢酸亜鉛のエタノール溶液にDMAPAAを加え50℃以上に加温すると白色の沈殿物が生成し、この沈殿物のX線回折パターンを調べた結果ZnOの生成が確認された。次に、ラジカル重合法でDMAAとDMAPAAの共重合ポリマーを合成し、ポリマー状態での触媒作用について検討した。この共重合ポリマーの場合もZnOの生成が認められたが、モノマー状態のときと比べて反応性は低下した。さらに、架橋剤にN,N'-メチレンビスアクリルアミドを用いてDMAAとDMAPAAの共重合ゲルを合成し、これに酢酸亜鉛を含浸させてゲル中でのZnOの合成を試みた。その結果、DMAPAAをネットワークに固定すると反応性は著しく低下した。以上の検討結果から、DMAPAAモノマーはZnO合成のための加水分解触媒として有効なことが見いだされた。また、DMAPAAをゲルネットワークに直接固定すると反応性が低下することからネットワークにグラフトする等の工夫が必要なことが明らかになった。
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Research Products
(1 results)