2005 Fiscal Year Annual Research Report
疎水性メソポーラス空間内への活性種の集積とその触媒作用
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16560675
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
馬場 俊秀 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50165057)
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Keywords | メタン / ゼオライト / 銀イオンクラスター / プロピレン / エチレン / メチル化反応 / ベンゼン / トルエン |
Research Abstract |
銀イオン交換ゼオライトを触媒とすると,エチレン共存下でのメタンの転化反応が進行する。例えば,常圧固定床流通系反応装置を用いて400℃でAg-ZSM-5を触媒としてメタン(33.3kPa)とエチレン(33.3kPa)を反応させたとき,メタンが13.2%反応する。 また,各種金属イオンでイオン交換したZSM-5ゼオライトによるエチレン共存下で,メタンの転化反応が進行する(メタンの消費が観測される)。400℃で,流通時間1時間後のメタンの転化率は以下の通りであった。 Ag(13.2%)>Mo(9.5%)>In(8.1%)>Fe(7.9%)>Mo(9.5%)>V(7.6%)>Ga(7.0%)>Pd(5.5%)>Pb(5.4%)>La(2.5%)>Zn(1.8%)>Cu(1.5%)>H(0%) 括弧内の値は,メタン転化率を示した。 メタンの活性化機構を明らかにするために銀イオン交換ゼオライトを触媒として、^<13>CH_4とエチレンとの反応を行い,生成する炭化水素に含まれる^<13>Cの割合と位置を明らかにした。^<13>CH_4はエチレンと反応して^<13>Cでラベルされたプロピレンが生成した。 また、^<13>CH_4はベンゼンとも反応しトルエンを生成した。こうした結果はメタンがCH_3^+とH^-とに不均等解離している証拠であり,他に例を見ない。なお,常圧固定床流通系反応装置を用いてメタンとベンゼンとの反応を400℃で行うと,トルエンが1.8%の収率で生成した。
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Research Products
(1 results)