2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560693
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
小松 敬治 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙構造・材料工学研究系, 教授 (20358683)
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Keywords | 振動 / タンク / 膜 / 液体 / 流力弾性 / 減衰 |
Research Abstract |
将来型の宇宙輸送機は再使用型でなければならない.再使用型輸送機の実現のキーテクノロジーは軽量化と推進系である.申請者は構造軽量化の手段として膜(フィルム)によるタンクの導入を提案し,輸送機の形態に応じたいくつかの概念を考案した.本研究ではその中で最も軽量化の効果があると思われる同軸型のタンクシステムを取り上げる,同軸型のタンクの利点は酸化剤と推進剤とに比重が近い液体を採用すれば,内側タンク壁に荷重がかからないことであり,内側タンクの主たる役目としては酸化剤と推進剤が混ざり合うことを避ければよい.その軽量化効果は内側金属タンク1個分の質量に近いものとなる.そのほか,スロッシング減衰が大きい,内側タンクのスロッシング・座屈荷重が大きな問題とならないなどが期待できる.一方で,膜タンクの導入による剛性の低下に起因する構造-推進系連成振動の安定性が設計上問題となるであろうから,その動特性を実験的に取得して,動的安定性を検討することが重要である. 16年度(3年計画の初年度)は簡単な数値シミュレーションを行って,タンク模型の諸元を決めて模型と試験装置を製作した.本実験の目的としては,縦振動については内側タンクを金属とフィルムで製作したときのタンク下部の圧力の伝達特性の相違を定量的に見つけることである.特に伝達率,減衰特性,それにそもそも軸対称振動が膜フィルムタンクでは安定に出現するのかということの検証である.また,横振動については内側にフレキシブルな膜のあるシステムのスロッシング特性取得であり,次年度より,試験と数値シミュレーションを行う計画である.
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