2004 Fiscal Year Annual Research Report
液体壁レーザー核融合炉における最終光学系への金属蒸気の吸着評価
Project/Area Number |
16560721
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
乗松 孝好 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (50135753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 光男 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (70201663)
長井 圭治 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (30280803)
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Keywords | レーザー核融合炉 / 液体壁 / 最終光学系 / 金属蒸気 / エアロゾル |
Research Abstract |
将来の液体壁を第一壁とするレーザー核融合炉ではターゲットがレーザーで照射され、核融合反応が起こるたびにkgオーダーの金属が蒸発する。その多くは回転シャッターでレーザービームポート内に侵入するのを防ぐことができるが、それでもシャッターが開いている数ミリ秒の間に金属蒸気が進入し、最終光学系に付着し、光学部品としての性能を低下する恐れが有る。ビームポート内に低圧の水素ガスを入れて金属蒸気の拡散を抑えるアイデアが有るが、エアロゾル(金属微粒子)を形成し、レーザーの伝搬を妨げる恐れが有る。 これらを実験的に模擬するために電気炉の中でLiPbを蒸発させ、微量の水素ガスを入れた模擬ビームダクトの中でのLiPbの分布、エアロゾルの形成状態を観測した。その結果、水素ガスが1OTorr程度の場合は多量のエアロゾルが観測されたが、1Torr程度以下ではエアロゾルの形成は見られなかった。 これは、狭いビームダクト内ではエアロゾルが十分に成長する前にビームダクト上に吸着されるためと考えられる。現象は分子の平均自由行程とビームダクトの大きさの関係で支配されるので、実物の1/10の模擬ダクトでの実験は実用炉においては圧力が1/10の時の現象に相当する。つまり、実用炉においてもガス圧が0。1Torr以下であれば、ビームポート内でのエアロゾルの形成はそれ程深刻ではないと考えられる。 なお、17年度はビームポート内に侵入した金属蒸気の挙動に関する実験、理論的解析を行ない、最終光学系への影響を議論する。
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