2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560726
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
相良 明男 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20187058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦川 直子 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00353441)
庄司 主 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00280602)
冨田 幸博 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (40115605)
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Keywords | ダスト / 薄膜 / 剥離 / レーザー反射 / レーザー散乱 / 高速テレビ / グロー放電 / 前駆過程 |
Research Abstract |
研究の目的は、プラズマ壁相互作用による剥離ダスト発生の予測・制御を目的として、剥離ダスト発生の前駆過程の定量化を試みることである。 実施方法の第1段階は、膜剥離とダスト発生をプラズマ照射下で同時に実時間その場測定するための装置開発である。主な構成は、膜厚と表面粗さおよび剥離の同定を行うために新たに考案したレーザー反射偏光解析装置、および、発生ダストの粒径と空間密度を測定する偏光ミー散乱装置である。特にダスト発生の前駆過程を同定する目的から、表面散乱ビーム計測とミー散乱計測の高速処理化による実時間解析が重要となる。第2段階は、この実時間その場測定装置を用いて、ダスト発生の前駆過程を、種々の条件をパラメータとして同定し評価する。 16年度に第1段階をほぼ達成し、17年度は第2段階の実験研究を実施した。即ち、(1)微粒子炭素を用いて、レーザー反射・散乱測定システムの機能確認とノイズ低減、計測系の校正、および全体システム調整を行った。(2)レーザー表面反射率の周期変動とモデル計算との比較による実時間膜厚測定を可能にした。(3)SUS基盤上の炭素薄膜形成中の実時間計測を実施した。(4)その結果、グロー放電中は顕著な変化は無いが、放電停止直後の数ミリ秒から2秒の間にダスト発生の顕著な兆候を初めて見出した。さらに予想外の結果として、実験停止後の3時間に渡る準静的大気解放にもかかわらず表面変形とダスト発生の顕著な兆候を見出し、大気解放後の電子顕微鏡解析により10μm前後の剥離ダストを確認した。これらにより、大気導入も実験条件に含めた表面変形・剥離の同定が必須であることが分かった。従って今後の課題として、真空装置の外からの何らかの方法により各過程の直接的な顕微鏡測定を実時間その場で実施し、各種の表面負荷条件との相関性を調べることの重要性を初めて明らかにした。
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Research Products
(4 results)