2004 Fiscal Year Annual Research Report
ジャイロ流体モデルとジャイロ運動論に基づくプラズマ輸送とゾーナルフローの研究
Project/Area Number |
16560727
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
洲鎌 英雄 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (80202125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 智彦 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 助教授 (30260053)
佐竹 真介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (70390630)
山岸 統 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手
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Keywords | ジャイロ運動論 / 乱流輸送 / ゾーナルフロー / 微視的不安定性 / ITGモード / GAM振動 / 新古典輸送 |
Research Abstract |
弱衝突性2次元スラブITG乱流の運動論的シミュレーションコードをトロイダルITG乱流シミュレーションの解析用に拡張を行った。分布関数の速度空間構造やエントロピーバランスの解析を行い、スラブITG乱流の場合と同様にトロイダルITG乱流においてもITGモードにより生成される分布関数の揺動が、位相混合や非線形EXBドリフトにより速度空間の巨視的スケールから微視的スケールへと移送され、衝突により散逸され、定常乱流状態が実現される過程が明らかになった。トカマク配位におけるEXBゾーナルフローの無衝突時間発展のジャイロ運動論的ブラゾフシミュレーションを行った結果、測地的音響モード(GAM)が減衰した後、ゾーナルフローの振幅が、Rosenbluth-Hinton理論の予言する有限振幅値に収束することを確認し、得られた速度空間分布関数から、この有限振幅のゾーナルフローをもたらす非捕捉粒子領域の速度分布構造が、解析理論の予測によく一致することを明らかにした。また、ヘリカル系におけるゾーナルフローの無衝突時間発展の理論を構築し、測地的音響モード(GAM)が減衰した後にゾーナルフローの振幅が収束する値が、この解析理論の予測によく一致することを示した。 新古典輸送現象において、LHDのような複雑な磁場配位、有限軌道幅効果や周辺での軌道損失によってもたらされる輸送現象の非局所性などを考慮して従来の解析モデルより厳密に新古典輸送フラックスを評価できる輸送シミュレーションコードをデルタfモンテカルロ法を用いて構築した。このシミュレーションではGAM振動のような速い時間スケールでの径電場の時間発展と、特に非軸対称プラズマの新古典輸送レベルの決定に重要な両極性条件を満たす径電場プロファイルの形成過程を、非局所的な輸送の効果を含めてシミュレートすることができる。
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Research Products
(4 results)