2004 Fiscal Year Annual Research Report
アルヴェン固有モード周波数帯の不安定性に関する理論・シミュレーション研究
Project/Area Number |
16560728
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
藤堂 泰 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (00249971)
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Keywords | 高エネルギー粒子 / 高エネルギー粒子モード / アルヴェン固有モード / 周波数掃引 / シミュレーション / LHD / JT-60U |
Research Abstract |
平成16年度の主な研究成果を以下に挙げる。 1.高エネルギー粒子・磁気流体統合シミュレーションコードMEGAをヘリカルプラズマ研究のために拡張した。使用した座標系はヘリカル座標系であり、この座標系はヘリカルプラズマMHD平衡計算コードHINTに採用されている。このため、HINTコードを用いて計算したMHD平衡データを初期条件としてそのまま使うことができるという利点がある。MHD平衡における力の釣り合いと粒子軌道についてコードのテストを行った。さらに、LHDプラズマにおけるn=2トロイダル・アルヴェン固有モード(TAE)に関するシミュレーションを行い、TAEとして矛盾のないモード空間分布と周波数を得た。 2.JT-60Uにおける高エネルギーイオン駆動不安定性をMEGAコードを用いて調べた。調べたプラズマでは速い周波数掃引モード(Fast Frequency Sweeping Mode)が観測されている。このプラズマは中心において磁気シアが弱い。不安定モードの空間分布は安全係数分布が平坦なプラズマ中心付近で最大値をとる。この不安定モードの実周波数は、実験における速い周波数掃引モードの開始周波数に近い値である。シミュレーションの結果、不安定モード動径方向分布幅が高エネルギーイオン軌道幅と高エネルギーイオン圧力に強く依存することがわかった。このためこの不安定モードを非局所的高エネルギー粒子モードと呼ぶ。 3.非局所的高エネルギー粒子モードが臨界安定状態に近い場合の非線形発展をMEGAコードを用いて計算した結果、速い周波数掃引モードの周波数掃引を再現した。シミュレーション結果の単位時間あたりの周波数変化率は、孔塊対生成(hole-clump pair creation)理論の予言と一致している。
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Research Products
(5 results)