2006 Fiscal Year Annual Research Report
アルヴェン固有モード周波数帯の不安定性に関する理論・シミュレーション研究
Project/Area Number |
16560728
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
藤堂 泰 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (00249971)
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Keywords | 高速粒子 / アルヴェン固有モード / 高速粒子モード / 全特性曲線法 / シミュレーション / LHD |
Research Abstract |
1.TAEバーストに伴う高速イオンエネルギー分布時間変化が中性粒子解析器によって計測されているLHDの実験について、ヘリカル座標系MEGAコードを用いてシミュレーションを実行した。仮定した高速イオン分布に依存して、高速粒子モードが存在することが明らかになった。ヘリカル座標系MEGAコードをMessage Passing Interface(MPI)を用いて並列化した。これによりプラズマシミュレータ(NEC SX-7)において複数ノードにまたがる並列ジョブを実行することが可能になり、MPI並列化しない場合と比較して計算時間を1/3に短縮することができた。 2.連続スペクトル型高速粒子モード(energetic-particle continuum mode,EPM)の線形特性を、MEGAコードを用いて調べた。高速イオン速度分布をビーム型としたことで、EPMの高速イオン速度分布への依存性を明確に調べることができた。ビーム速度がアルヴェン速度よりも低い場合には不安定モードはEPMであるが、ビーム速度がアルヴェン速度を十分に超えるとTAEが不安定モードとなる。ビームの周回方向がプラズマ電流の向きと同じ場合と逆の場合を比較すると、EPMの主ポロイダル成分と半径方向の位置が全く異なっているがわかった。さらに、EPMの周波数とビームの軌道周波数を注意深く比較した結果、両者がよく一致することを確認することができた。つまり、ビームの軌道周波数がEPMの周波数を決定することが明らかになったである。 3.全特性曲線法を用いて、電磁プラズマのジャイロ運動論的シミュレーションモデルを構築した。磁場に対して平行な電場成分はアンペールの法則の時間微分から計算される。さまざまな電子ベータ値に対して運動論的アルヴェン波の複素周波数が正しく計算されることを実証した。加えて、格子サイズが電子スキン長よりも10倍大きく、従来の手法では計算することができない場合でも、全特性曲線法を用いれば運動論的アルヴェン波のシミュレーションが可能であることを示した。
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Research Products
(2 results)