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2005 Fiscal Year Annual Research Report

学習行動から個体数ダイナミクスを経て共進化に至る3者関係:実験・モデル解析

Research Project

Project/Area Number 16570011
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

嶋田 正和  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40178950)

Keywordsマメゾウムシ / 寄生蜂 / 3者系 / 実験個体群 / 学習行動 / 寄生経験 / スイッチング捕食 / カオス
Research Abstract

マメゾウムシと寄生蜂からなる3者実験系の動態について、学習行動の短期実験、長期の時系列統計解析、及び数理モデルによる数値シミュレーションによって解析した。
(1)アズキゾウムシ/ヨツモンマメゾウムシと寄生蜂1種-「末広がり」の3者系
アズキゾウムシとヨツモンマメゾウムシを宿主としコガネコバチが捕食寄生者である3者系で実験を行なった。そのとき、アズキとブラックアイの2種の豆資源の混合比(10:0、2:8、5:5、8:2、0:10)を5段階設けた。アズキのみの場合には早々とアズキゾウムシが消滅したが、種皮の薄いブラックアイのみの場合には2種とも寄生蜂によって寄生し尽くされた。2つの豆が混合された場合には、2種の宿主の交代振動が発生して、長期間にわたって3種が共存できた。これにはスイッチング捕食と呼ばれる2種の餌比に依存して捕食率が変わる現象が知られている。そこで寄生蜂の、アズキゾウムシとヨツモンマメゾウムシの幼虫の食入比率を変えて寄生蜂の寄生行動を調べたところ、羽化してから2〜3日間の寄生経験の学習によって、多い方の宿主に集中して寄生し、少ない方の宿主を見逃す行動が観察できた。この結果をもとに、スイッチング捕食を組み込んだ数理モデルで数値シミュレーションをしたところ、実験系の挙動と同じようなパターンが再現された。
(2)アズキゾウムシと2種の寄生蜂-「頭でっかち」の3者系
アズキゾウムシを宿主とし寄生蜂ゾウムシコガネコバチとコマユバチが捕食者である3者系で実験を行なった。アズキゾウムシ→コバネコバチ→コマユバチの順に段階をおって導入したところ、アズキゾウムシ-コバネコバチの1宿主-1寄生蜂の系では穏やかな変動が長期間観察された。しかし、コマユバチが付け加わった3者系では、コマユバチは穏やかな変動を示したが、アズキゾウムシとコガネコバチは大きな振幅で不規則な変動を示し、リアプノフ指数から判断して、これはカオスであることが示唆された。さらに、時系列統計モデルを構築して解析を行なったところ、干渉行動と寄生した宿主への摂食などが大きな変動をもたらしていることが分かった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Complexity, evolution and persistence in host-parasitoid experimental systems, with Callosobruchus beetles as the host.2005

    • Author(s)
      Tuda, M., Shimada, M.
    • Journal Title

      Advances in Ecological Research 37

      Pages: 37-75

    • Description
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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