2004 Fiscal Year Annual Research Report
精巣をモデルとした細胞分化過程における細胞接着分子の機能解析 -in vivo gene electroporationの応用-
Project/Area Number |
16570047
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
春見 達郎 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00261404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 要喜知 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70173044)
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Keywords | 細胞接着分子 / 精巣 / 精子形成 |
Research Abstract |
私どもが見出した新規の細胞接着分子BT-IgSF(Brain- and Testis-specific Immunogloblin Superfamily)は既にノーザンドットプロット解析により脳梁、海馬、精巣に強く発現していることを見出している。またRT-PCRの結果から、神経系においてこの分子は神経細胞にもグリア細胞にも両方発現していることを明らかにしている。ラット精巣を用いてBT-IgSF遺伝子のin situ hybridizationを行ったところ、曲精細管内の円形精子細胞にその遺伝子発現が認められた。その発現時期を詳細に同定するために、PAS染色を用いて精子細胞中の先体部位を染め、その大きさから精子細胞のステージを決定した。その結果、BT-IgSF遺伝子はステージIII〜VII(特にステージIV〜VI)の円形精子細胞に強く発現していた。BT-IgSFの細胞内領域に対する抗体を作製し、免疫組織化学を行った結果、精巣から得た未成熟な精子では(1)精子中片と尾部(2)精子尾部が染まる2種類の精子が存在すること、精巣上体頭部から得た精子では精子尾部が、精巣上体尾部から得た成熟精子では精子頭部と尾部および中片基部が染まることが観察された。この結果はBT-IgSFが精子成熟に伴って精子内局在を変えていく可能性を示している。 さらに、本年度はin vivo gene electroporation技術の習熟を開始した。材料としてマウス胎仔を用い、脳室内へのBT-IgSF遺伝子の注入を行なった。3日後、胎仔脳を取り出し、切片を作製してBT-IgSF抗体を用いて免疫組織化学を行った。その結果、神経細胞の一部に外来BT-IgSF遺伝子が取り込まれる結果を得た。
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Research Products
(1 results)