2004 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質膜透過装置SecA‐SecYE複合体の構造解析
Project/Area Number |
16570094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 博幸 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10243271)
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Keywords | SecA / SecY / SecE / タンパク質膜透過 / ATPase / チャネル |
Research Abstract |
タンパク質が膜を超える反応は、全ての生物で見られる普遍的な生命現象であり、そのメカニズムの解明は、細胞生物学の最も基本的かつ、重要な研究課題の1つといえる。タンパク質膜透過反応は、膜透過「チャンネル」を介して起こる。生物間で保存された膜内在性タンパク質からなるSecYE/Sec61が中心的な役割を果たしているが、その実体は不明である。本研究は、SecA-SecYE複合体の高次構造を明らかにすることを目的として、高度好熱菌Thermus thermophilus HB8由来のタンパク質を、構造解析の材料として用いている。 既存のTSecYE複合体の大量発現精製系を用いて、サンプル調製に成功した。幾つかの条件で構造解析に適した結晶も得られており、6Å分解能のデータセットの取得に成功している。TSecYE-TSecA複合体の構造解析には、SecYEとSecAの安定な複合体を形成させることが必要となる。一方で、通常のTSecYE複合体は、溶液中では、TSecAとの安定な相互作用は確認できない。そこで、SecY分子2つをタンデムにつないだSecYY-E_2複合体を構築したところ、可溶化条件下においてもSecAとの安定な複合体形成が確認できた。TSecYE-TSecA複合体構造解析の手がかりが得られた。
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Research Products
(2 results)