2005 Fiscal Year Annual Research Report
筋小胞体カルシウムポンプのエネルギー共役の中心となる中間体の解析
Project/Area Number |
16570107
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
山崎 和生 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60241428)
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Keywords | 筋小胞体 / カルシウムポンプ / SERCA1a / リン酸化中間体 / 疎水的相互作用 / Ca^<2+>輸送 / エネルギー共役 / 酵素反応速度論 |
Research Abstract |
COS-1細胞Microsome分画に発現したSERCA1aを用いたCa2+結合量測定法の確立 従来COS-1細胞で発現させたSERCA1a(筋小胞体カルシウムポンプ)を用いる測定系では、発現量の低さとバックグラウンドの高さが問題となり、Ca2+-ATPaseへのCa2+結合を直接測定することは非常に困難であった。今研究で、私はwasherの組成を検討することにより、メンブレンフィルトレーション法で、発現したSERCA1aへのCa^<2+>結合を直接測定する方法を確立し、簡便、安全にSERCA1a変異体の酵素学的性質をより詳細に調べることが出来るようになった。 SERCA1a変異体のE2P中間体に存在する、内腔向き高親和性Ca2+結合部位 今までの解析でE2Pの蓄積が期待される変異体を用いて、定常状態でADP-非感受性EP(E2P+E2PCa)の量を測定した。その結果ADP-非感受性EPの量はWTではCa^<2+>濃度を変化させても変わらないが、変異体ではCa^<2+>濃度に依存して、大きく変化し、Ca^<2+>濃度が低くなるほどADP-非感受性EPの量が増えた。またこのCa^<2+>濃度依存性はpHによつて大きく変化し、pHが高いほど、高いCa^<2+>依存性を示した。これから求めた見掛けのCa^<2+>親和性は、pH7.3で、150μM程度であり、この結果は変異体のE2Pは内腔側のCa^<2+>に対して高い親和性を持っていることを示している。 E2PCa中間体の検出 SERCA1aをCa^<2+>存在下、ATPを添加してリン酸化し、定常状態でのE1P量とCa^<2+>結合量の比較を行った。その結果WTの場合E1Pの比率と、Ca^<2+>結合量が完全に一致したのに対し、変異体ではE1Pの比率よりCa^<2+>の結合量の方が多かった。このことはSERCA1aの反応経路にCa^<2+>を結合したE2P中間体(E2PCa)が存在することを強く示唆している。
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Research Products
(3 results)