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2005 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝学的解析による分裂酵母をモデル材料としたTORシグナル経路の解明

Research Project

Project/Area Number 16570114
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

瓜谷 眞裕  静岡大学, 理学部, 教授 (40193974)

Keywords分裂酵母 / TORシグナル経路 / 遺伝学 / ラパマイシン / タンパク質キナーゼ / 温度感受性変異株 / アミノ酸取り込み / アミノ酸アナログ
Research Abstract

TORはヒトから酵母まで広く存在するタンパク質キナーゼであり、栄養状況に応じて細胞の増殖と成長を制御する新たなシグナル経路の中心を担う。最近、腫瘍抑制遺伝子の産物(TSC1、TSC2)がTORを制御することがわかり、癌治療の視点からも注目を集めている。分裂酵母は遺伝学が使える上に、TORの上流がヒトと似ているので、TOR経路の制御機構を研究する良いモデル生物である。そこで、分裂酵母をモデル材料に用い遺伝学的手段によりTORシグナル経路の研究を行った。分裂酵母にはTOR1とTOR2があり、TOR1は生育に非必須なのに対し、TOR2は必須である。しかし、TOR2の詳細な機能はまだよく分かっていなかった。
そこで、まず、TOR2の温度感受性変異株を取得し、解析した。キナーゼドメインを含むC末領域をmutagenic PCRによって変異させ、TOR2の温度感受性変異株を得た。この株は、許容温度(26℃)では正常に増殖したが、制限温度(36℃)では増殖しなかった。この細胞は丸くて小さく、G1のものが大半であった。36℃ではisp6^+やste11^+など、窒素源飢餓で発現誘導される遺伝子の発現が誘起され、窒素源飢餓特異的に起きる性分化も見られた。これらの性質は窒素源飢餓で表れる特徴と一致し、このことは、TOR2が増殖に必要であり、TOR2の不活性下が窒素源飢餓応答を引き起こすことを示唆した。
次に、TOR1破壊株との二重変異株について調べた。二重変異株では、許容温度がさらに低下し、このことは、TOR1とTOR2がともに生育に正の働きをすることを示唆した。一方、二重変異株は非許容温度でG1にアレストせず、G2にとどまった。このことは、窒素源飢餓に対する応答には、TOR1が必要であることを意味し、TOR2の働きとは異なることを示唆した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] A starvation-specific serine protease gene, isp6^+, is involved in both autophagy and sexual development in Schizosaccharomyces pombe2006

    • Author(s)
      Akio Nakashima, Takahiro Hasegawa, Saori Mori, Masaru Ueno, Shigeyasu Tanaka, Takashi Ushimaru, Shusei Sato, Masahiro Uritani
    • Journal Title

      Current Genetics 印刷中

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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