2005 Fiscal Year Annual Research Report
非アポトーシス性プログラム細胞死の制御に関わる分子機構の解明
Project/Area Number |
16570168
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Research Institution | Yamagata University School of Medicine |
Principal Investigator |
北中 千史 山形大学, 医学部, 教授 (70260320)
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Keywords | Ras / 細胞死 |
Research Abstract |
これまでに我々はグリオーマ細胞や神経芽腫細胞等においてRasシグナル伝達経路の恒常活性化によりアポトーシスとは異なった(non-apoptotic)プログラム細胞死が誘導されること、またこのようなnon-apoptoticプログラム細胞死がヒト生体内でも実際にがんの抑制や神経変性疾患の発生に関与している可能性を明らかにし、本研究課題においてこのような細胞死の制御に関与する分子の同定を試みた。本年度はこれまでにRas依存的に活性化されることが明らかにされており、かつnon-apoptoticプログラム細胞死への関与の可能性が指摘されているc-Jun N-terminal kinase(JNK)がRas依存的non-apoptoticプロスラム細胞死の制御に関与している可能性について検討を行ったが、その結果、Rasにより神経芽腫細胞にnon-apoptotic細胞死が誘導される過程で細胞死に先行してJNKの活性化がおきていることが確認された。また、細胞死誘導能を持たない不活性型RasがJNKを活性化しないことも確認された。次いでこのようなRas依存的なJNKの活性化がRasによるnon-apoptotic細胞死誘導に必要か否かを明らかにするためJNKの特異的阻害薬を用いて検討を行ったところ、Ras依存的な神経芽腫細胞の細胞死が阻害薬によるJNKの活性抑制の程度と平行する形で抑制されることが明らかになった。これらの所見はJNKがRas依存的non-apoptoticプログラム細胞死の細胞死シグナル伝達において重要な役割を果たしている可能性を示唆するものである。今後はこれらの所見の確認を進める予定である。
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Research Products
(3 results)