2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16570182
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Research Institution | Hyogo University |
Principal Investigator |
本多 久夫 兵庫大学, 健康科学部, 教授 (10289118)
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Keywords | 位置ぎめ分子 / エフリン / 細胞モデル / 胚盤胞 |
Research Abstract |
(1)位置ぎめ分子 エフリンとそのリセプターが位置ぎめ分子として働くことを発生生物学の国際会議で発表した。 "A cell-positioning system in which ephrin-ligands and Eph-receptors mediate contact-dependent cell interactions" 15th International Society of Developmental Biologists Congress 2005 (4 September 2005,Sydney, Austoralia;9/4) 2 分子が位置決め分子として働くには2分子の生成系がどのようにコントロールされていなければならないかを化学反応論を使って考察した。この結果を生物学に数理的手法がどのように役立つかを総説した次の書物に述べた。 「生物の形づくり」pp.149-189(第4章)「非線形・非平衡現象の数理」(三村昌泰監修)第2巻「生物にみられるパターンとその起源」(松下貢編)(2005/11/25,東京大学出版会) (2)細胞モデル 細胞の位置ぎめが行われる舞台である上皮シートの面は、細胞塊が形成した袋の表面である。細胞塊が袋をつくる形態形成を細胞モデルによりシミュレーションしてきたが、今回哺乳類の胚盤胞形成がまさにこの実例であることに気がついた。細胞40個からなる細胞塊が栄養膜外胚葉でできた袋になり、内部の胞胚腔には内部細胞塊が局在する。(これはエフリン系とはまた別の細胞位置ぎめ機構である。)これのシミュレーションに成功し、はじめは同等な細胞が位置により分化することを示した。この成果は次の幾つかの学会・研究会で発表し現在論文を作成中である。 ・「3D多面体細胞モデルによる胚盤胞形成シミュレーション」(日本発生生物学第38回大会・仙台6/2) ・「3D細胞多面体モデルを哺乳類初期胚(胚盤胞)形成に適用する」第60回形の科学シンポジウム(東洋大学11/5) ・「哺乳類胚の体軸の決定-3D多面体細胞モデルによるシミュレーション」(日本生物物理学会第43回年会・札幌11/25)
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Research Products
(1 results)