2004 Fiscal Year Annual Research Report
ブラシノステロイドを介して誘導される新規の全身誘導抵抗性のメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
16580034
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
仲下 英雄 独立行政法人理化学研究所, 吉田植物機能研究室, 先任研究員 (70280724)
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Keywords | ブラシノステロイド / 全身獲得抵抗性 / サリチル酸 / 病害抵抗性 |
Research Abstract |
ブラシノステロイドを介して誘導される病害抵抗性(BDR)の誘導機構を解析するために、シロイヌナズナの各種変異株を用いて既知の全身性抵抗性との比較を行った。サリチル酸を介して誘導される全身獲得抵抗性(SAR)およびジャスモン酸を介して誘導される抵抗性(WSR)が誘導されない変異株を用いてPseudomonas syringae pv.tomato DC3000の感染実験を行った結果、BDRの誘導には、SAR誘導に機能するNPR1タンパク質およびWSR誘導に機能するEIN2タンパク質を必要とすることが明らかとなった。しかし、SAR及びWSRの誘導に欠損を有する他の変異株を用いた解析から、BDRの誘導には、サリチル酸およびジャスモン酸のシグナルを必要としないことが示された。また、野生株においてBDRを誘導した場合に、それぞれSARおよびWSRのマーカー遺伝子であるPR-1及びPDF1.2のいずれもが誘導されなかった。これらのことから、BDRはSAR、WSRとは異なる機構により誘導される病害抵抗性であることが明らかとなった。さらに、病原菌感染後のPR-1の発現を検討した結果、BDR誘導時には病原菌に対する応答が早められるPriming効果が認められ、これがBDRの病害抵抗性機構に関与していると考えられた。また、BDR誘導に機能する遺伝子を特定することを目的として、BDR誘導処理をした野生株とnpr1変異株における遺伝子発現パターンを比較するために、マイクロアレイ解析を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Molecular characterization of two highly homologous receptor-like kinase genes, RLK902 and RKL1,in Arabidopsis thaliana2004
Author(s)
Tarutani, Y., Morimoto T., Sasaki, A., Yasuda, M., Nakashita, H., et al.
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Journal Title
Biosci.Biotechnol.Biochem 68
Pages: 1935-1941
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