2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16580036
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
川崎 秀樹 宇都宮大学, 農学部, 教授 (00134263)
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Keywords | カイコ / クチクラタンパク質 / 変態 / エクダイソン / 遺伝子銃 / プロモーター |
Research Abstract |
クチクラタンパク質遺伝子の存在するBACクローンのシークエンスを行い、当該クローンに9種の遺伝子のうち4種(BMWCP2,3,4,5)と、1種の断片が位置していることが確認でき、クチクラタンパク質遺伝子の進化について検討を行った。また、この過程で、さらに新たなクチクラタンパク質遺伝子を見いだし、既存のものとの発現時期、ホルモン応答性を調べ、カイコの翅原基で5齢期に発現するクチクラタンパク質遺伝子には5つのグループが存在することを明らかにした。BMWCP2及びBMWCP3は3つのエキソンに2つのイントロンが存在し、BMWCP4及びBMWCP5は4つのエキソンに3つのイントロンが存在することが明らかとなった。 カイロの発現時期の異なるクチクラタンパク質遺伝子の発現調節領域を調べるために、それぞれのグループから遺伝子を1種ずつ(BMWCP2,4)選択し、遺伝子の上流域約2キロbpをレポーター検定用のプラスミドにクローニングした。初めに培養細胞を用いてホルモン応答能のある細胞株を同定し、培養細胞のレポーター遺伝子を有するプラスミドが導入されることを確認した。次に、時期特異性を有する翅原基組織でレポーターアッセイが行えるかどうかを、遺伝子銃を用いて検定を行った。翅原基の培養条件、銃の圧力、打ち込む距離、金粒子の量、プラスミド濃度などを調べ、培養翅原基でレポーターアッセイのシステムを確立した。エクダイソンパルスでルシフェラーゼ活性が上昇することを確認できた。今後、このシステムを用いて遺伝子発現に影響する領域を調べていく予定である。
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Research Products
(4 results)