2005 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス応答性転写制御遺伝子を利用した高環境耐性樹木の開発に関する研究
Project/Area Number |
16580126
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute (FFPRI) |
Principal Investigator |
楠城 時彦 独立行政法人森林総合研究所, 生物工学研究領域, 主任研究官 (50370284)
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Keywords | 環境ストレス / ERF / AP2ドメイン転写制御因子 / Expressed Sequence Tag(EST) / 完全長cDNA / ポプラ |
Research Abstract |
高等植物特有の転写制御因子であるERF/AP2ドメインタンパク質のうち,DREBサブファミリーに属する転写因子は,乾燥・高塩濃度や低温等の環境ストレスに対する応答等に関与する。本研究では,シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)由来のDREB1A遺伝子をポプラ(セイヨウハコヤナギ:Populus nigra L.var.italica Koehne)に導入した。これまでに作製した約40ラインのDREB1A導入形質転換ポプラの解析の結果,シロイヌナズナのDREB1A過剰発現形質転換体で観察されるような表現型(成長異常や環境ストレス耐性)は見られなかった。今後,ポプラ形質転換体のライン数を増やすとともに,ストレス耐性試験法を再検討する必要がある。一方,草本植物であるシロイヌナズナのDREB1A転写因子が,木本植物のポプラで正常に機能しない可能性が考えられる。このため本研究では,ポプラ完全長cDNAライブラリーのEST解析から,ERF/AP2転写因子ファミリーに属する遺伝子を単離して解析を行った。その結果,ERF/AP2転写因子ファミリーに属する遺伝子が25個見つかり,それらのうちDREB転写制御因子サブファミリーに属する遺伝子が11個同定された。今後,これらのポプラ由来DREB転写因子をポプラで過剰発現させることにより,効果的な高環境耐性形質転換樹木の作出が期待される。
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Research Products
(6 results)