2005 Fiscal Year Annual Research Report
リグノスルフォン酸塩を原料とするポリウレタン誘導体
Project/Area Number |
16580137
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
畠山 兵衛 福井工業大学, 工学部, 教授 (20271611)
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Keywords | 水酸基 / イソシアネート / リグニン / リグノスルフォン酸塩 / みかけ密度 / 圧縮強度 / 圧縮弾性率 |
Research Abstract |
植物の構成分であるリグニン中にはフェノール性及びアルコール性水酸基が存在するため、これらの水酸基とイソシアネートとを反応させることにより、分子鎖中にリグニン構造を有するポリウレタン(PU)を調製することができる。本年度の研究では、リグノスルフォン酸ナトリウム塩(LS)と分子鎖の長さが異なるジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)及びポリエチレングリコール(分子量、M_w=ca.200,PEG)とを用いて硬質ポリウレタン(PU)フォームを調製し、得られたPUの機械的性質を、JIS K7220に基づき圧縮強度及び圧縮弾性率を島津オートグラフAG-ISを用いて測定した。 LSをDEG, TEGおよびPEGに溶解して得たLS-DEG, LS-TEGおよびLS-PEG系ポリオールを調製し、これらのポリオールとポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(MDI)と反応させた。合成された3種類のポリウレタン(PU)フォーム、LS-DEG-PU, LS-TEG-PUおよびLS-PEG-PUの見かけ密度(ρ)、圧縮強度(σ)および圧縮弾性率(E)の測定結果は以下の通りであった。 ρ:0.08-0.12g/cm^3 σ:0.5-1.2MPa E:20-45MPa σおよびEはρに比例して増加し、調製したLS系ポリウレタンフォームの強度および弾性率が見かけ密度に依存することが明らかとなった。すなわち、実用特性として、重要な機械的強度を変えることはポリウレタンフォームの発泡性を制御することにより、達成しうることが確認された。
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Research Products
(2 results)