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2004 Fiscal Year Annual Research Report

イカ類の自己認識と社会性の発達に関する行動学的研究

Research Project

Project/Area Number 16580156
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

池田 譲  琉球大学, 理学部, 助教授 (30342744)

Keywordsアオリイカ / 行動 / 自己認識 / 社会 / コミュニケーション / 頭足類 / 飼育 / 認知
Research Abstract

鏡に映る自分を認識する能力である「自己認識」は、ヒトを含む一部の高等類人猿とハンドウイルカにのみ認められる高度な知性であり、発達した社会性を背景に進化を通じて獲得されたと考えられている。本研究は、イカ類が発達した神経・感覚系および無脊椎動物最大の脳を有し、かつ、高度な記憶・学習能、発達した社会性をもつことに着目し、イカ類が自己認識を有しているとの発想にたち次の研究を行った。すなわち、水産重要種であるアオリイカを対象に、自己認識に関わる項目について調べた。初めに、自己認識検知のためマークテストを試みた。その結果、アオリイカは視認不能と考えられる外套背面にマークが付けられると、鏡の前で静止するという、マーク付着以前には見られない行動を示した。次に、アオリイカを1ヶ月にわたり隔離飼育し、隔離個体に鏡を提示して自己鏡像に対する行動を観察した。隔離個体は、隔離期間中の平時は水槽内を遊泳していたが、鏡が提示されると、鏡面に対して一定の距離を保ち、正中線を平行にした形で定位してほとんど動かなくなった。さらに、このような隔離個体に対して、連日鏡を見せ読けると、やがて自己鏡像に対するフリーズが解けるといった様子も観察された。これらの実験から、アオリイカには自己認識能力があり、それは同種他個体の存在という社会的要因に可逆的に影響を受けることが示唆された。
なお、上記の事柄に加えて、次年度に使用予定のイカ類幼体行動実験水槽を作成し、試運転を行った。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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