2004 Fiscal Year Annual Research Report
業務用野菜供給をめぐるフードシステムの担い手間の分業と連携に関する研究-国内野菜産地と前処理業者、調理食品・外食企業を事例として
Project/Area Number |
16580187
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
安村 碩之 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (60059912)
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Keywords | 中食 / 惣菜産業 / 食の外部化 / 市場細分化 / 食の多様化 / 産地との提携 / 食材調達 |
Research Abstract |
1、中食(調理食品・惣菜)や外食の需要増大とその関連企業の拡大発展は、その原料食材調達規模の拡大をともない、その調達システムは大きな変化を示している。本研究は、こうした変化に伴ってブラックボックス化しつつある、調理食品製造業の原料野菜の調達システムを明らかにすることであるが、その前提として、まず、中食商品(惣菜)消費の多様化となかでも野菜商品に関する消費者の意向を把握するために、アンケート調査を実施した。 2、中食消費ヒヤリング・アンケート調査の結果 (1)中食消費者が従来の若年層に加え、壮年・高齢者層にも拡大していること、(2)さらに、とくに男性の単身者層から家庭の主婦やOL等の女性にも需要が拡大していること、(3)こうした惣菜消費者層の拡大によって、購入先も、CVSからスーパーマーケット、独立路面店、駅中店、デパ地下等多様になってきていること、(4)購買層・購入先等の多様化にともなって、とくにCVSの大衆商品からデパ地下の高級商品まで、惣菜の質的多様化も進んでいること、(5)若者(大学生)も中食の購入先として従来のCVSだけでなく、SMやデパ地下も利用し、高品質の惣菜も利用する頻度が高くなってきていること、(6)惣菜購入層や質的多様化のなかで、とくに野菜商品への要望が強く、野菜の利用のあり方が今後の中食商品開発のポイントの一つとなること、等が確認できた。 3、上記の中食消費者アンケート調査をふまえて、CVSとそのベンダーおよびデパートの惣菜売場の責任者やテナント惣菜企業のヒヤリングを実施した。ここでは、消費者の要望に応えるために、常に新しい商品を開発することがこれまで以上に重要であり、その際とくに栄養的観点から野菜の活用がポイントであることが分かった。
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