2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16580209
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
林 真紀夫 東海大学, 開発工学部, 教授 (60092087)
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Keywords | 温室 / 換気率 / 側窓 / 自然換気 / 屋外風 / 気温分布 / フェンロー温室 / 循環流 |
Research Abstract |
前年度までに、大型フェンロー温室の換気率が低い原因を明確にするために、側窓の有無および開度が換気率に及ぼす影響について検討した。今年度は、今までに得られた測定データを用い、天窓のみ開の場合、天窓開+側窓の開度を変えた場合について、換気率に影響を及ぼす主要要因である屋外風向・風速が、換気率、温室内気流さらには温室内気温分布に及ぼす影響をについて詳細に解析し、以下の結果を得た。 1)室温は常に外気温より高く、天窓のみ開の場合、屋外風の風上側の室温が風下側の室温より高くなった。これは、温室内で屋外風速と異なる方向の気流が生じていることを示唆しており、数値流体力学(CFD)解析によっても、風上側で屋外風向と逆方向の循環流、風下側で屋外風向と同方向の循環流が生じていることが示された。また、熱収支法により算定した見かけ上の換気率は、風上側に比べ、風下側で大きくなった。 2)天窓開+側窓開の場合で、屋外風の風下側側窓を開けた場合、側窓開度が大きくなるにしたがって側窓に近い部分の見かけ上の換気率は増加し、室温は外気温に近づいた。また、屋外風速の増加により室内は外気温に近づいた。ただし、側窓の影響は、側窓から20m位までだった。 3)天窓開+側窓開の場合で、屋外風の風上側側窓を開けた場合、風下側に比べ風上側の換気率が増加し、風上側の室温がより外気温に近づいた。 以上より、屋外風向・風速および側窓の開閉が、換気率、温室内気流および室内気温分布に及ぼす影響が明らかとなった。
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Research Products
(6 results)