2004 Fiscal Year Annual Research Report
熟練作業者の意思決定論理に基づく農用ロボットプラットフォームの研究
Project/Area Number |
16580215
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Research Institution | 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 |
Principal Investigator |
村上 則幸 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 北海道農業研究センター・総合研究部・農業機械研究室, 主任研究官 (80355461)
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Keywords | ロボット / 遠隔操作 / 作業支援 / GPS / インターネット / 自律走行 / 画像処理 / 農業資材 |
Research Abstract |
本年度は、システムの改良とともに、作業機操作レベルで意思決定における、3次元地図利用の効果及び作業レベルにおける意思決定支援手法についての研究を行なった。 1)システムの改良 作業機への着脱性向上と防塵対策強化のために、コントロールユニットを改良した。また、遠隔操作用ノートPCについても防塵に優れた機種を用いてシステムを最構築した。 2)農作業における3次元マップ利用の効果 より遠隔地の作業者が現場の状況を把握しやすいインターフェイスの開発を目的として米国バルパライソ大学との協力によりバーチャルリアリティを利用したユーザーインターフェイスの開発を行った。具体的には、オープンGLをベースとしたグラフィックツールOpenSceneGraphを用いて作成した北海道農業研究センター周辺の3次元地図にネットワーク経由で伝送された作業機の位置情報から、作業機の位置及び方向を地図上に表示できるようにした。このインターフェイスを用いた作業状況モニタリング試験の結果、建設物周辺における遠隔操作では、作業機と周辺障害物との距離が掴み易く、遠隔操作の作業易化効果が確認できた。但し、周囲に建築物の無い圃場における作業中での効果を薄いと考えられ、実際の作業で留意しなければならない周囲の作業者及び他の作業車両との距離感覚については、カメラ画像の利用を検討する。 3)作業レベルでの意思決定支援 作業に不慣れな作業者へのより高度な作業支援を目的として、農薬、肥料等の適切な使用を支援するシステムとの連携方法を検討した。開発中のシステムでは農薬の作業情報を基地局に伝送し、これまでの作業記録を参照し、農薬が使用制限を越えていないか等作業が適切か否かを示し、未熟な作業者でも常に適切な作業となるよう支援できる。 これらの研究成果については、2004年9月に農業機械学会年次大会、同10月に2件の国際学会Automation technology for off-load equipment 2004並びに日韓農業経営・情報化フォーラム2004にて口頭発表を行った。また、農業低温科学情報に論文を発表した。
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Research Products
(1 results)