2005 Fiscal Year Annual Research Report
牛の排泄場所の行動的制御における無線ID内蔵型起立検知装置の開発
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16580217
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
柏村 文郎 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (80142793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 哲也 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (40301973)
池滝 孝 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (90113696)
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Keywords | 無線ID / 牛 / 排泄物 / 行動の制御 / ICタグ |
Research Abstract |
1.無線ID内臓型起立検知装置(起立検知機)の開発 (1)水銀スイッチは将来的に公害問題で使用が難しくなるとの判断により、傾斜スイッチを用いた起立検知機を試作し、実験した結果、利用できることが確認された。 (2)起立検知機からの受信とICタグによる個体識別、さらにフィードステーション(以下FS)による配合飼料給餌を1台のパソコンで制御するシステムの試験を実施し、実用化できるレベルに達したと判断した。 2.牛の群飼育での実地試験 【材料と方法】 ホルスタイン種育成牛6頭を、フリーバーンを模した施設で放し飼いし、113日間の試験を実施した。フリーバーンを牛が休息するベッドエリアと採食する給餌エリアに分けた。 試験は次の3処理(4期)とした。 〔閉鎖期〕FSを閉鎖し、牛が使用できないようにした。28日間と27日間の2回実施。 〔起立給餌期〕起立検知機を牛の左後肢に取り付け、起立した後、FSに進入すると最初の1回のみ給餌するように設定した。29日間実施。 〔4回給餌期〕FSで1日4回給餌(6時間間隔)するように設定した。起立検知機は使用しなかった。29日間実施。 【結果】 (1)全アリアに対するベッドエリアでの排糞割合は、閉鎖期59%、起立給餌期41%、4回給餌期48%で、FSを利用するとベッドでの排糞が有意に減少した(p<0.05)。 (2)FS周辺での排糞割合は、閉鎖期7%、起立給餌期46%、4回給餌期21%で、起立検知機を使用するとFS周辺の排糞が顕著に増加することが明らかとなった(p<0.01)。 (3)起立検知機を使用しないと起立直後(起立後2分以内)の排糞が多くなるが、起立検知機を使用すると、起立後FSに直行し、採食を終了してから排糞(起立後3〜6分)する傾向がみられた。 (4)今回の試験で起立検知機を利用した排泄場所の制御は、実用可能な技術であるとの確信が得られた。
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Research Products
(7 results)