2004 Fiscal Year Annual Research Report
ウシ胎盤性プロラクチン関連タンパク質の標的細胞の同定と生理作用の解明
Project/Area Number |
16580235
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
高橋 透 独立行政法人農業生物資源研究所, 発生分化研究グループ, チーム長 (20355738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋爪 一善 岩手大学, 農学部, 教授 (10355737)
金山 佳奈子 独立行政法人農業生物資源研究所, 発生分化研究グループ, 研究員 (40391578)
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Keywords | ウシ / 胎盤 / プロラクチン / マトリックス / アルカリフォスファターゼ / 融合タンパク質 / コラーゲン / IV型 |
Research Abstract |
研究の概要; (1)ウシプロラクチン関連タンパク質-I(PRP-I)のcDNAクローニングを行い、これを発現ベクターに挿入して293細胞に導入して、組換えタンパク質を作成した。耐熱性アルカリフォスファターゼ(AP,ヒト胎盤由来)のC末端と融合したAPPRP-I融合タンパク質を組換え発現で作成した。 (2)PRP-Iの標的細胞を検索するために、凍結切片とAP-PRP-Iを反応させて標的細胞を検索した。 (3)細胞外マトリックスをコートした96穴プレートにAP-PRP-Iを添加してインキュベートし、洗浄した後にAPの基質を加えて発色させてマトリックスへの結合を評価した。 研究成績の概要; 組換えPRP-Iは、分子量33000のタンパク質として発現した。AP-PRP-Iは分子量約80000のAPと約30000のPRP-Iが融合した110kDaのタンパク質として発現した。肝臓の組織を用いてin situ APアッセイを実施すると、AP-PRP-Iは肝細胞に直接結合するのではなく、細胞間隙の領域に強く結合した。同時に実験したAP-PL(AP-胎盤性ラクトジェン融合タンパク質)は肝細胞に結合しており、PLとPRP-Iでは同じプロラクチンファミリータンパク質でも標的細胞が異なっていることが示された。PRP-1は細胞外マトリックスに結合することが示唆されたので、マトリックスコート96穴プレートを使って、マトリックスに対する親和性を調べたところ、PRP-1はIV型コラーゲンに特異的に結合し、I型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン、ポリリジン等には結合しなかった。
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Research Products
(6 results)