2004 Fiscal Year Annual Research Report
ウシの乳房炎予防のためのリポソーム型経鼻ワクチンの開発
Project/Area Number |
16580255
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
渡来 仁 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (50175139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小岩 政照 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (90094820)
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Keywords | 経鼻ワクチン / リポソーム / 乳房炎 / ウシ / ワクチン / IgA |
Research Abstract |
本研究は、免疫担当細胞への抗原提示能に優れるリポソームを、ウシ乳房炎の発症予防のための経鼻ワクチンに応用し、ウシの乳房炎予防に有効なリポソーム型経鼻ワクチンの開発を目指した基礎的研究を目的として行われた。平成16年度においては、経鼻免疫用リポソームの脂質組成について検討し、リポソームの最適化をはかるとともに、最適化リポソームによるウシへの経鼻免疫による免疫誘導実験を行い、下記の研究成果を得た。 (1)経鼻ワクチン用リポソームの開発ならびに最適化: 経鼻免疫用リポソームの脂質組成についてマウスを用い検討した。モデル抗原として卵白アルブミン(OVA)を封入した。その結果、ジパルミトイルフォスファチジルコリンとジオレオイルフォスファチジルエタノールアミン、モル比1:1の脂質組成に、サクシニル化ポリグリドールを全脂質の30%加えて作成したリポソーム(SucPGリポソーム)をマウスに経鼻投与成させ免疫することにより、OVAに対する免疫応答が誘導できることが明らかとなった。また、誘導される免疫応答について解析した結果、液性免疫のみならず細胞性免疫の誘導が確認された。以上の結果から、封入抗原に対する免疫応答を効率良く誘導できるリポソーム型経鼻ワクチンの可能性が示された。 (2)ウシにおける免疫誘導実験: SucPGリポソームにOVA抗原を封入し、ウシに経鼻免疫を行った。その結果、乳汁中にOVA抗原に対するIgA抗体の有意な産生が確認された。このことから、ウシの乳房炎予防に有効なリポソーム型経鼻ワクチンの可能性が示された。
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Research Products
(2 results)