2004 Fiscal Year Annual Research Report
超安定化酵素の創製-その極立った構造可逆性のメカニズム
Project/Area Number |
16580280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
徳永 正雄 鹿児島大学, 農学部, 教授 (20112782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 松二郎 鹿児島大学, 農学部, 助手 (20305163)
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Keywords | 好塩性酵素 / フォールディング / キメラ蛋白質 |
Research Abstract |
平成16年度の研究実施計画にそって、実験を進めた。 1.β-lactamase(BLA)については、界面活性剤等による変性に対する影響を調べた。また、BLAの変性作用と凝集性についても調べた。 BLAに対して非イオン性中性界面活性剤、酸性界面活性剤、また、カオトロピック塩などを加え、その構造と酵素活性について検討した。また、様々な種類と濃度の塩を、様々な温度で加えて、その酵素活性に対する影響を測定するとともに、円二色性により2次構造と昇温スペクトルによるTm値の測定も行った。結果を簡潔にまとめれば、BLAは多くの変性剤に対して、いったん変性しても変性要因を取り除けばきわめて効率よくまきもどること、また、塩濃度の影響が大きな効果を示すことが分かった。 2.Nucleoside diphosphate kinase(593NDK)については、大腸菌での大量発現系を確立した。キメラ蛋白の作成も試み、良好な結果を得た。 593NDKについて、強力なプロモーターであるT7プロモーターをもつpET vectorを用いることによって、大腸菌を宿主にして大量発現に成功した。593NDKと高い相同性をもつPseudomonas由来のNDK(PaNDK)とその遺伝子を分離し、酵素活性レベルの性質の比較を行うとともに、PaNDKの大腸菌における大量発現系も確立した。一方、593NDKとPaNDKの分子内キメラを作製し、比活性がほとんど低下していないキメラ酵素の大腸菌での大量発現に成功した。593NDKが持つ好塩性を反映する部分を推定した。 詳細な内容については、特許出願準備、論文投稿準備の為に、公表はさし控えたい。 調書を添付する。
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