2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規アルキリデンカルベン発生を鍵反応とする合成反応の開発
Project/Area Number |
16590009
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
青山 豊彦 名古屋市立大学, 薬学研究科, 教授 (80080191)
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Keywords | トリメチルシリルジアゾメタン / アルキリデンカルベン / アリーフプロピオラート / アリールグリオキシレート |
Research Abstract |
アリールプロピオラート類は合成中間体として有用な化合物であり,2,3の合成法が報告されている.しかし,これらの方法は原料の入手の限界,基質一般性の限界あるいは操作が煩雑などの欠点ミある. そこで,トリメチルシリルジアゾメタンを用いる効率的なアリールプロピオラート類の合成法の開を検討し,以下の結果を得た. 1)トリメチルシリルジアゾメタンのリチウム塩と芳香族アルデヒド,ヘテロ芳香族アルデヒドを反応させて系内で一旦対応するアリールアセチレンを生成させた後,さらにn-ブチルリチウムを加えてアセチリドとし,クロロ炭酸エチルあるいはシアノ炭酸エチルを反応させるとアリールプロピオラートが好収率で合成できる新規なone-pot合成法を開発した。この合成法は脂肪族アルデヒドにも適用できることを確認した.またクロロ炭酸エチルの代わりにWeinrebアミド,芳香族アルデヒド,あるいは脂肪族アルデヒドなどの求電子剤で処理すると対応する官能化された二置換アセチレンが好収率で合成できる事も明らかにした. 2)トリメチルシリルジアゾメタンのリチウム塩とアリールグリオキシレートを反応させアルキリデンカルベン中間体を経てアリールプロピオラートへ-工程で変換することを検討したが複雑な混合物となった.しかしマグネシウムプロミド塩を用いると反応が円滑に進行することを見出し,アリールグリオキシレートからアリールプロピオラートの-工程合成法を確立した。
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