2006 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチドミメティクス合成を指向したフルオロオレフィンの合成開発とその応用
Project/Area Number |
16590014
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岡田 みどり 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20147391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 梓 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10338965)
中村 裕子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00161216)
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Keywords | ペプチバイソスター / フルオロオレフィン / 含フッ素有機化合物 / 有機金属化合物 / アルケニルクロム種 / 閉環メタセシス / 塩化クロム(II) |
Research Abstract |
フルオロオレフィンはペプチド結合のmimicとして注目されており、申請者らは銅(1)試薬を用いた、フッ素の脱離を伴うSN2'型アルキル基導入反応による高立体選択的なZ-フルオロオレフィン合成法を開発してきた。しかし、この方法では基質の構造や置換基の種類により必ずしも選択性が良好ではない。そこで本年度は、新たにアルケニルクロム種を求核種として用いるフルオロオレフィン合成法の検討を行った。また、丑フルオロオレフィンの選択的合成法はほとんど知られていないことから、これについても新たな合成法の開発を検討した。 1.ハロフルオロアルケンと塩化クロム(II)より生成するアルケニルクロム種を用いた立体選択的フルオロオレフィンの合成 ハロフルオロアルケンと種々のアルデヒドを出発原料として、塩化ニッケル(II)共存下、DMF中で塩化クロム(II)を反応させた。反応条件、立体選択性について検討を行った結果、E体を出発原料とすることによりZ-フルオロオレフィンのみが良好な収率で生成することを見いだした。2級のアルデヒドとの反応では、中程度のジアステレオ選択性で目的物を与えた。またアミノアルデヒドとの反応でも、収率に改善の余地はあるものの目的とする付加体を与えた。本方法は、抗腫瘍活性ジペプチドのベスタチン【○!R】の誘導体の合成にも応用可能で、これに関しては現在検討中である。 2.オレフィンメタセシスによるGフルオロオレフィン合成反応の検討 フッ素置換基を有する化合物の閉環メタセシス反応を応用すればE-フルオロペプチドイソスターへの変換が可能であると考えられ、本反応に関する検討を行った。その結果、この目的に最適と思われる7員環アミドを生成するRCM反応は全く進行せず、低収率でダイマーを生成するにとどまった。この結果より、フルオロアルケン構造を有するアミンのRCM反応についても詳細に検討中である。
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Research Products
(2 results)