2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590036
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Research Institution | Nihon Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
吉村 吉博 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (00147894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 裕之 星薬科大学, 薬学部, 教授 (50150173)
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Keywords | 生活習慣病 / 診断法 / 電気化学検出器 / スピントラッピング / 分離分析 |
Research Abstract |
非侵襲的な採取が可能な唾液を用い、尿酸の高感度・選択的な測定方法を開発した。さらに、外的因子(喫煙)による唾液中尿酸の挙動を解明した。尿酸の測定には、HPLC/UV、HPLC/Amperometry及びCoulometry型電気化学検出器(HPLC/Ampreo、Coulo-ECD)を用いた。カラムはSHISEIDO社製CAPCELL PAK C18(5μm,2.0x150mm)、移動相はリン酸塩緩衡液(pH:3)を用いた。唾液は、アシスト社製サリベットを用いて採取した後、遠心分離を行い、その上清を前処理用の試料とした。唾液前処理は、OASIS MAXカートリッジによる固相抽出法を検討した。HPLC/Ampero-ECDの最適条件を検討した結果、移動相(pH3)及び、印加電圧+600mVが最適であった。尿酸の検出限界は3nM(S/N=3)、定量限界は、10nM(S/N=10)と、HPLC/Coulo-ECD(検出限界 10nM)及びHPLC/UV(検出限界 180nM)よりも高感度・選択的に尿酸を測定することができた。唾液中尿酸の添加回収実験では、尿酸0.6μM添加により98.5±10.0%(n=5)と良好な回収率が得られた。7人の成人の唾液中尿酸値を測定したところ、平均値134.5±103.3μMであった。喫煙後に唾液中の尿酸値を測定したところ、喫煙直後の検出量は減少し、その60分後で通常の尿酸値に回復した。それに加え、副流煙についても同様の傾向が観察された。今後、唾液中尿酸値と痛風との関連について検証し、診断法としての有用性を検討する上で、外的因子(喫煙)の影響を考慮する必要性もあることが判明した。
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