2005 Fiscal Year Annual Research Report
綿毛発生における基底小体付属構造形成の分子機構の解明
Project/Area Number |
16590135
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
萩原 治夫 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80189464)
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Keywords | 線毛 / 基底小体 / 中心子 / 中心体 / 基底小体付属構造 / ルートレット / 線毛細胞 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
哺乳類の細胞には、中心子がペアで存在し、中心子周囲物質とともに、中心体を形成している。線毛は、中心子と同じ構造の基底小体から伸長し、基底小体には、basal foot、ルートレット、alar sheetという基底小体附属構造が付随している。ゴルジ関連たんぱく質の中心体への局在について細胞生物学的、免疫組織化学的に検討したところ、Golgi 58K(formiminotransferase cyclodeaminase, FTCD)が中心体、特に線毛を伸長する母中心子の中心子周囲物質中に強く発現していることを見出した。この局在は、細胞分裂時にも保たれ、またゴルジ装置の断片化、微小管などの細胞骨格系の破壊によっても保持された。線毛を伸長する中心子、基底小体の安定化には、チュブリン分子のグルタミン酸修飾が密接に関与する。線毛を伸長する基底小体のグルタミン酸修飾において、グルタミン酸の供給に、FTCDによる代謝過程で生産されたグルタミン酸が密接に関与することが示唆された。また中心体に局在するC-Nap1、Nek2、Ran、AKAP450などの中心体関連分子と基底小体の複製機構との関係について、線毛発生細胞をもちいて細胞生物学的に解析を行った。 ルートレットは、横紋を持った線維状構造の束で、195K蛋白質、205-215K蛋白質、ルートレチンなどの分子によって構成されている。KD細胞の線毛形成におけるルートレチンの働きについて、RNAi法よるノックダウンにより解析した。ルートレチンのsiRNAの細胞内導入により、ルートレチンの発現は高率にブロックされたが、線毛形成は正常に行われた。線毛形成における線毛構成分子の輸送にルートレットとは別のレールが存在することが示唆された。またルートレチンsiRNAにより細胞の分裂が早期に誘導されることが示唆された。
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Research Products
(3 results)