2005 Fiscal Year Annual Research Report
初期胚心臓の自動能調節に関わる受容体-細胞内情報伝達系形成の光イメージング解析
Project/Area Number |
16590166
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
酒井 哲郎 琉球大学, 医学部, 教授 (40153845)
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Keywords | 光学測定 / 膜電位感受性色素 / 自動能 / 受容体 / 細胞内情報伝達 / 機能形成 / イメージング |
Research Abstract |
細胞の膜電位変化にともなって光学的性状が変化する膜電位感受性色素と多素子フォトダイオードアレイを用いた膜電位活動の光学的測定法には、脆弱な胚の心筋細胞に傷害を与えることなく、標本上の多数の領域から活動電位やペースメーカー電位を同時に記録できるという大きな特徴がある。本研究では、この光学的測定法によるイメージングを用いて、細胞が小さく脆弱であるために微小電極やパッチ電極の適用が困難な発生初期のニワトリ胚おいて、心筋の収縮がまだ見られない時期における心臓ペースメーカーの電気的活動の計測をおこなった。 実験には心拍動開始以前の7〜9体節期のニワトリ胚を用い、心臓をメロシアニン・ローダニン系膜電位感受性色素NK2761で染色した後、波長700nmの準単色光を照射し、16×16素子フォトダイオードアレイを用いた光学的同時測定システムにより標本上の256ケ所の領域から膜電位活動の同時測定をおこなった。この測定結果から活動電位およびペースメーカー電位の波形およびリズムの解析をおこなうとともに、ペースメーカー領域からの興奮波伝播の速度および空間的パターンの解析をおこなった。 実験の結果、発生初期胚の心臓ペースメーカーのリズムへのアドレナリンの変時作用は弱いが、カフェインがリズムを早くするという結果が得られた。このことからアドレナリン受容体とそれに連なる情報伝達系の一連の機能は、この発生段階では、一部が機能しているがまだ完全には形成されていないことが示唆された。
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Research Products
(2 results)