2004 Fiscal Year Annual Research Report
高温耐性と寒冷耐性の共通機構解明のための代謝・体温調節・ストレス研究と遺伝子解析
Project/Area Number |
16590176
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
古山 富士弥 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00080101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 一郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10183972)
西野 仁雄 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60073730)
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Keywords | 環境適応 / 地球温暖化 / 高温耐性 / FOKラット / 遺伝的モデル動物 / 体温調節 / 脂肪代謝 / 熱産生 |
Research Abstract |
本実施計画は、長年にわたる高温選抜の結果としてFOKラットの体に獲得されたであろう生理的特性(表現型)と遺伝子レベルの変化の解明を目的としている。 全3カ年の計画のうち、長期を要する遺伝子研究を先行させた。 [I]、累代高環境温度選抜によっておこる生理的特性の研究 この項目は、次年度へ後送りする。ただし、FOKラットで寒冷環境で代謝に重要な役割をはたすホルモンが判明した。 [II]、FOKラットが獲得したであろうゲノム遺伝子の変化の研究 A、量的形質遺伝子座解析(QTL analysis) QTL解析は、複数年を要するから予備実験が重要であり、力点をおいた。 1)FOKラットの高温耐性のブラッシュ・アップ FOKラットの高温耐性は42.5℃において他系統をはるかにしのいでいる。しかし、さらにQTL解析の精度を高めるために、350匹のFOKラットから平均値に近い高温耐性値の個体を選抜して兄妹交配を続けた(この作業に最も時間を要した)。 2)対照系統の選定 最も遠縁の近交系で高温非耐性の系統の選定をめざした。最も遠縁のBrown-Norwayは必ずしも高温非耐性ではなかったので、LETOおよびWKAHを対照系にふさわしいと決定した。 B、FOKの視床下部に発現量の多い遺伝子のcDNAマイクロアレイによる検索 QTL解析用機器の価格は1億円をこえるから、本測定では委託を利用することとした。高温暴露実験をおこない、サンプルはすでに採取して凍結してある。 C,FOKラットの毛色遺伝子(標識遺伝子)の一つはアルビノであった。
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Research Products
(4 results)