2006 Fiscal Year Annual Research Report
高温耐性と寒冷耐性の共通機構解明のための代謝・体温調節・ストレス研究と遺伝子解析
Project/Area Number |
16590176
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
古山 富士弥 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00080101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (10183972)
西野 仁雄 名古屋市立大学, 本部, 学長 (60073730)
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Keywords | 環境順応 / 地球温暖化 / 高温耐性 / 脂質代謝 / FOKラット / 体温調節 / DHA / モデル動物 |
Research Abstract |
(I)、累代高温選抜・交配によっておこる生理的特性の研究(表現型) A、FOKが遺伝的に獲得した脂質プロファイルの変化の定量(古山) 血中中性脂肪は著しく低く、その脂肪酸組成としてはリノール酸が著しく減少、アラキドン酸が大きく増加した。リン脂質値は高く、その脂肪酸組成は多価不飽和脂肪酸のDHAが増加していた。脳のリン脂質はFOKラットの一部の個体で減少していた。これはミエリン減少を示唆する。その脂肪酸組成では、パルミチン酸、アラキドン酸、DHAが増加していた。 B、血糖値 3ヶ月令および18ヶ月令FOKラットの血糖値は、正常であった。 C、体型の変化 FOKラットの一部に顔が短くて成長後の体格が小さい個体が数匹見つかった。上述の脳のリン脂質が少なかった個体(6匹)は、あるいはこれに関係あるかもしれない。もしもそうであれば、ミュータントの可能性がある。 (II)、FOKラットが獲得したゲノム遺伝子の変化の研究 A、FOKラットの視床下部の遺伝子発現プロファイルの同定(古山、三好、西野) FOKラットの視床下部のcDNAマイクロアレイ検索およびクラスタリング解析をおこなったが、いまだ結論に達していない。 B、量的形質遺伝子座解析(QTL analysis)(古山、三好) 研究費と人手を節約するためにnational Bioresource ProjectへFOKラットを寄託することによってゲノム上の350マーカーを測定してもらう契約をおこなった。
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Research Products
(5 results)