2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム構築から捉えた発生段階特異的ヒト・グロビン鎖合成スイッチング機構の解析
Project/Area Number |
16590181
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
木山 裕子 日本医科大学, 医学部, 講師 (60234390)
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Keywords | ヒト・グロビン / 転写制御 / スイッチング / ベントDNA / ゲノム / クロマチン |
Research Abstract |
ヒト・グロビンβ-ファミリー遺伝子群の発現スイッチングに重要な働きをしているLocus Control Region(LCR)は、5‘末に存在し最初に発現するε-遺伝子の翻訳領域から25-kb上流に存在している。このLCRのなかでも最も強力なエンハンサー活性をもつDNase I hypersensitive site(HS)-2領域に赤血球特異的エンハンサー結合タンパク質であるNF-E2が結合し、本領域のヌクレオソーム構造をリモデッリングすることで転写制御を行っている。このHS-2領域におけるbent DNAを中心にクロマチン構造について実験を継続している。Bent DNA構造を含むヌクレオソームがその近辺ヌクレオソームの整列化のキー・ヌクレオソームとして機能し、エンハンサーとの距離に依存してエンハンサー活性制御がなされていることが分かった。さらに高次クロマチン構造構築の場合には、第一段階は2個のヌクレオソーム(dinucleosome)形成であり、高次クロマチン構造解析の基本情報単位と考え、dinucleosome DNAライブラリーを作成し、Nucleosome reconstitution assay, Southern blotting assay, Concatemer oligo bent assay, Computer analysisなどを用い詳細な解析を行った。クロマチン構築の基本となるIdinucleosomeの形成情報はゲノムDNA上に埋め込まれており、bent DNA構造を含むキー・ヌクレオソームが形成情報に必須因子であるという知見を得た。現在は、LCRのみならず他グロビン遺伝子制御領域、さらには生物間の保存性について、クロマチン構築機構と遺伝子発現制御の解析を行っている。
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Research Products
(1 results)