2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの精神性発汗の神経機構における脊髄の役割に関する統合的研究
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16590183
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| Research Institution | Aichi Medical University |
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Principal Investigator |
菅屋 潤壹 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50109352)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 敏 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (90184879)
西村 直記 愛知医科大学, 医学部, 講師 (40278362)
犬飼 洋子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (10308950)
佐藤 麻紀 愛知医科大学, 医学部, 助手 (60351102)
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| Keywords | 発汗 / 精神性ストレス / 鍼通電刺激 / 皮膚交感神経活動 / 皮膚血流量 / 脊髄 |
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| Research Abstract |
精神性発汗における脊髄での統合機構を解明するため,鍼通電刺激の効果を応用した検討を行った。昨年度には主として通電刺激の周波数による効果を検討し,5Hz刺激では主として上位中枢機構を介して,100Hz刺激では主として脊髄機構を介してに発汗を抑制するが,300Hzでは無効であることを報告した。今年度はその機序の解明をさらに推進するため二つのシリーズの検討を行った。I.5Hzと100Hzの発汗抑制効果に脊髄の他に汗腺機構が関わるかの問題を確認するため,微小電極法により皮膚交感神経活動を記録して鍼刺激時の汗腺の感受性を解明した。II.発汗と同じく皮膚の自律神経機能である皮膚血管運動について鍼刺激による効果からその機序を解明して発汗機能と対比した。I.健康若年者を被検者として,経皮的にタングステン微小電極を一側の脛骨神経に刺入し,皮膚交感神経活動(SSNA)を記録した。脛骨神経の支配領域である足底部から発汗量と皮膚血流量を記録した。約20分の安静での記録の後,両側の足三里に鍼電極を刺入し,5Hzまたは100Hzにて20分間刺激した。刺激終了後20〜25分間の回復期を観察した。発汗記録から個々の発汗波を同定し,それに2〜3秒の間隔で先行するSSNAのバースト(発汗神経バースト)を求めた。発汗波と対応するバーストについて,振幅の相関を求めた。発汗波振幅の発汗神経バースト振幅に対する回帰直線は,鍼通電前後で有意な変化を認めなかった(共分散分析)。II.手掌・足底の皮膚血流量の暗算に対する反応を記録した。仰臥位安静にて対照を記録後,鍼を左右足三里に刺入して5Hz,100Hz,300Hzで20分間通電した後30分間の回復を観察した。刺激前,刺激中,回復15,30分後にて暗算を付加して反応を観察した。皮膚血流量は5Hz,100Hz刺激で足底部において有意に減少(血管収縮)したが,手掌部では変化しなかった。300Hzではどの部でも変化がなかった。以上から,(1)鍼通電刺激による精神性発汗の抑制には汗腺機構は関係しないことが確認された。(2)下位中枢としての脊髄での精神性発汗統合機構は皮膚血管運動のそれとは様相が異なることが示唆された。
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Research Products
(7 results)
