2004 Fiscal Year Annual Research Report
前脳基底部刺激が海馬・大脳皮質の神経栄養因子に及ぼす効果と神経保護作用
Project/Area Number |
16590187
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
堀田 晴美 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 主任研究員 (70199511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 さえ 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 研究員 (90270660)
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Keywords | BDNF / 前脳基底部 / 大脳皮質 / 電気刺激 / ELISA / 細胞外液 / ラット |
Research Abstract |
本研究は、前脳基底部の中隔野から海馬へ、マイネルト核から大脳皮質へ投射するコリン作動性血管拡張系の賦活が、海馬・大脳皮質での神経栄養因子産生・分泌を促進し、それによって海馬・大脳皮質ニューロンを一過性脳虚血後の遅発性ニューロン死から保護する働きを持つ可能性を明らかにすることを目的とする。本年度は、マイネルト核刺激が大脳皮質において脳由来神経栄養因子(BDNF)の放出促進効果を持つ可能性を検証する目的で、ラット大脳皮質細胞外液中BDNF濃度に及ぼすマイネルト核刺激の効果を調べた。 ハロセン麻酔下のラットを用い、頭頂葉皮質をニューロペプチド・ダイアリシス法で灌流し、細胞外液中のBDNFを100分毎に採取した。大脳皮質灌流液中に含まれるBDNFの濃度をELISA法で測定した。マイネルト核を電気刺激し、細胞外液中BDNF濃度に及ぼす効果を調べた。マイネルト核を100分間電気刺激すると、刺激終了後300-400分後に大脳皮質灌流液中BDNF濃度が有意に増加した。マイネルト核刺激は刺激終了の数時間後に大脳皮質細胞外液中BDNF濃度を増加させることが明らかとなった。このような細胞外液中BDNF濃度の増加が、マイネルト核刺激による遅発性ニューロン死保護作用に部分的に関与する可能性が示唆される。
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Research Products
(2 results)