2004 Fiscal Year Annual Research Report
BTBドメインを持つ新規転写因子GetBの転写制御機構の解析
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16590230
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
松田 永照 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (00335481)
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Keywords | BTB ドメイン / co-repressor / CtBP (C-terminal binding protein of E1A) / HDAC (Histone deacetylase) / TSA / SUMO (small ubiquitin-related modifier) / PIAS (protein inhibitor of activated STAT) / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
申請者はランダムなジーントラップ法を行い、BTBドメインを有する新規遺伝子GetBを同定した。GetBのエピジェネティックな転写調節機構と、GetBのin vivoでの機能を明らかにすることも目的で以下の成果が得られた。 1、翻訳後修飾 (1)、脱アセチル化。GetBの二つ転写抑制ドメイン(BTBとそのすぐ下流のRD2:repression domain 2)のうち、RD2の転写抑制活性のみがHDACの阻害剤であるTSAによって解除されたことと、免疫沈降法を用いた実験でGetBとHDACsはin vivoで結合していることから、脱アセチル化がGetBの転写抑制に関わることが分かった。 (2)、SUMO化。SUMO化アッセイを行った結果、GetBはin vivoでSUMO化されることを確認した。E2酵素反応を特異的に阻害するdominant negative-ubc 9或いはSUMO specific protease-3をGetB及ひSUMO1と共発現させた場合、GetBのSUMO化か顕著に低下した。さらに、PIASyはGetBのSUMO化のE3酵素の一つであることも明らかにした。 (3)、メチル化。GetBはpericentromeric heterochromatinへの局在に必要なドメイン(Zinc finger 1-5)を決定した。ゲルシフト解析の結果、GetBがメチル化CpG dinucleotidesに結合することを判明した。 2、ノックアウトマウス。GetBはジーントラップ法によって同定されたため、ノックアウトマウスを作製した。抗GetB抗体を用いたWestern blot及びNorthern blotの解析を行った結果、作製した"ノックアウトマウス"ではGetBが破壊されておらず、ジーントラップベクターがGetB遺伝子プロモーターの上流に挿入されたことを判明した。GetBの遺伝子破壊マウスを作り直す目的で、GetB遺伝子エクソンの両端を導入した約17Kbのtargeting vectorを作製した。Targeting vectorをマウス由来のES細胞に導入し、約250のG418耐性のクロンを回収した。相同組換え体を検出するためPCR及びサザンブロットを行った結果、2クロンが相同組換え体であることを確認した。現在、この2クロンを胚盤胞期の受精卵にインジェクションした。
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Research Products
(1 results)